ChatGPTの開発元であるOpenAIが最新の人工知能(AI)モデル「GPT-5.6」を正式に発売したと9日(現地時間)に明らかにした。
OpenAIは米国政府の要請により2週間にわたり一部機関にのみ先行公開していたGPT-5.6製品群をこの日一般に公開した。GPT-5.6は高性能の最上位モデルであるソル(Sol)、次点モデルのテラ(Terra)、費用効率が高いルナ(Luna)で構成される。
OpenAIは新モデルがコーディングや知識労働、科学研究などの分野で最高水準の性能を記録しただけでなく、競合他社の最上位モデルと比べてより少ないトークンと低コストで同一の作業を実行できるため「ドル当たり性能(performance per dollar)」が改善したと説明した。
サム・アルトマンOpenAI最高経営責任者(CEO)はこの日CNBCのインタビューで「GPT-5.6 ソルはエージェンティックコーディング作業のトークン効率を54%高めた」と語った。トークン(token)とはAIモデルが情報を処理し回答を生成する際に用いる基本単位である。アルトマンは「企業はAIに支出する費用の対価としてどのような価値を得ているかを重視している」と述べ、GPT-5.6が性能対比の費用効率に優れると強調した。
OpenAIは最上位モデルのソルを「歴代で最も優れたコーディングモデル」と評価した。サイバーセキュリティの能力も競合のAnthropicの「Claude Mythos5」に匹敵すると明らかにした。
ターミナル環境でのコーディング能力を測定する「ターミナル・ベンチ2.1」基準でソルのスコアは88.8%となり、Mythos5の88%を僅差で上回った。サイバーセキュリティ能力を評価する「サイバージム」でも84.5%を獲得し、Mythos5の83.8%を超えた。実務エージェント能力を測定する「エージェントの最後の試験」(ALE)指標では52.7%を記録し、フェイブル5(40.5%)やオーパス4.8(45.2%)を大差で抜き去った。
ただしプログラミング言語のコーディング能力を測る「SWE・ベンチ プロ」では64.6%となり、Mythos5(80.3%)やオーパス4.8(69.2%)には及ばなかった。
AIモデル評価企業のアーティフィシャル・アナリシスはGPT-5.6 ソルのスコアを59点とし、フェイブル5(60点)に次いで2位と評価した。GPT-5.6 テラは55点を獲得し、オーパス4.8(56点)に次いで4位に名を連ねた。
これにより前日に発売されるやいなや4位を記録していたSpaceXAIの「グロック4.5」は、1日で2段階下がった6位へと順位が後退した。
GPT-5.6のAPI(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)価格は100万トークン当たりの入出力値基準で、ソルが5ドル・30ドル、テラが2.5ドル・15ドル、ルナが1ドル・6ドルである。