京畿道水原市霊通区のサムスン電子本社。/聯合ニュース

サムスン電子が17日、スウォン事業場で映像ディスプレー(VD)・生活家電(DA)事業部の上半期グローバル戦略会議を開いた。ノ・テムンDX部門長(社長)主宰で進行した今回の会議は、定例点検を超える重みを帯びる。特に危機にあるテレビ事業の再建とプラットフォーム事業の拡大などが今回の会議で主要議題として浮上した。

半導体(DS)部門が前例のない好況を享受するのとは対照的に、完成品(DX)部門、なかでもテレビと家電を担うVD(映像ディスプレー)・DA(生活家電)事業部は根本的な危機に直面している。現実は数字に表れる。2021年の営業利益3兆6500億ウォンから昨年は営業損失2000億ウォンへと反転した。今年1〜3月期は2000億ウォンの黒字で辛うじて持ち直したが、下半期の業績悪化の可能性が大きいというのが業界の見方だ。DS投資証券は今年のVD・DA営業利益率を-0.6%と予想し、営業損失が3260億ウォンまで拡大し得ると見通した。

グローバルテレビ市場自体も縮小局面にある。市場調査会社トレンドフォースによると、昨年7〜9月期のグローバルテレビ出荷台数は4975万台で、初めて5000万台を下回った。何よりも強力な追撃者だった中国のテレビ企業が内需市場のみならず海外市場でもサムスンを脅かし、ハードウエア販売だけで事業を支えてきたモデルが限界に達したとの分析が内外で提起されている。

このような構造的危機の前でサムスン電子が選んだ答えがイ・ウォンジン社長の起用である。VD事業部長は通常、テレビ開発の経歴を積んだ技術陣が務めてきたが、イ社長はグーグルとアドビ出身のマーケティング・サービスの専門家で、2014年にサムスン電子に合流し、Samsung TV Plusなどサービス事業の拡大を主導した。非開発出身がVD事業部長に就いたのは2007年のチェ・ジソン元副会長以来、およそ20年ぶりである。

今回のグローバル戦略会議は、イ・ウォンジン社長が設計してきたプラットフォームビジネスの青写真を全世界の法人長の前で初めて公式化する場だ。就任の第一声で「ハードウエア中心の事業を越え、チップとサービスまで網羅するAIフルスタック企業へと飛躍しなければならない」と明言しただけに、今回の会議でその宣言が具体的な実行計画へと転換するかが主要な議題になると関係者は見通した。

イ・ウォンジン サムスン電子映像ディスプレー(VD)事業部長。/サムスン電子提供

今回の戦略会議で解くべき最も切迫した課題は、構造改革のスピードと範囲である。サムスン電子は5月6日、中国本土における生活家電とテレビの販売を正式に中断し、現地の流通チャネルおよび協力会社に通知した。1992年の韓中国交樹立直後に進出してから34年ぶりの撤退である。中国販売法人の当期純利益は前年の3007億ウォンから1681億ウォンへと44%急減していた。

構造改革は中国にとどまらない。DA事業部は食器洗い機・電子レンジなど一部家電ラインを外注化することにし、主要な海外生産拠点だったマレーシア工場の閉鎖も確定した。サムスン電子は1〜3月期の企業説明会(IR)で「家電事業は競争の激化・関税などで収益性の負担が増しており、事業全般にわたり選択と集中を推進している」と公式化した。業界では、今回の中国撤退は全事業群にわたるポートフォリオ再編の序章に過ぎないとの見方が出ている。

サムスン電子に精通する関係者は「今回の会議で、広告ベースの無料ストリーミングサービス(FAST)であるSamsung TV Plusなどを収益源に育てるプラットフォーム化の方策をはじめ、全ラインナップのAIテレビ転換、OS競争力の確保とアップル・グーグル式のプラットフォーム生態系をテレビ産業に移植する試みなどが議論される見通しだ」と説明した。

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