「汎用人工知能(AI)は旅行計画を立てる際には有用だが、100%の正確性を要する人事・財務などの特化業務に適用するには限界がある。ワークデイは20年にわたり蓄積した人事・財務データを基に『業務用超知能(superintelligence for work)』を提供する」
ジョシュ・ズウェンワークデイグローバルソリューションマーケティング副社長は14日、ソウル江南区ウェスティンソウルパルナスで開かれた記者懇談会でワークデイの新たな業務用AIプラットフォーム「サナ(Sana)」を公開し、このように語った。企業向け人事・財務専門ソフトウエアを提供するワークデイは同日、AI企業への転換を宣言し、韓国市場攻略に速度を上げると明らかにした。
ズウェン副社長はこの日の基調講演で「AIが財務や人事業務に幅広く活用されない理由は、これらの分野ではミスが許されないからだ」と述べ、「汎用AIは確率に基づいて推論するため合理的な回答を出すが、100%の正答を保証しない」と語った。ズウェン副社長は「財務や給与業務で95%の正確度は誤りと同然であり、汎用AIでは不十分だ」とした。
そのうえで解決策として、始まりと終わりが明確で毎回正確に実行される決定論的(deterministic)な安全装置に確率論的(probabilistic)AIを組み合わせ、正確かつ自動化されたワークデイの人事・財務ソリューションを提示した。
ワークデイが今回披露した超知能AIエージェント「サナ」は、会社の基幹システムとプロセス全般にAIを統合したプラットフォームであり、企業のセキュリティポリシー、監査、権限などの規定内でAIエージェントが人事と財務業務を遂行する。これにより人事・財務業務でAIの幻覚現象やエラーなく作業できると同社は説明した。さらに、複雑なシステム検索やメニュー遷移なしに自然言語で業務を処理できる対話型インターフェースを提供する点が特徴だ。
ワークデイはこのような業務特化AIソリューションを活用し、反復業務を自動化してコストと時間を削減できると強調した。ズウェン副社長は「採用のように複雑で遅く煩雑な手続きが多い業務にAIを適用することに注力している」と述べ、「サナの『候補者体験エージェント』を使い、応募者の選別(screening)、面接日程の調整、候補者への連絡、採用オファー送付などの業務を自動化すれば、採用に投入する時間を画期的に減らせる」とした。実際、セブン‐イレブンはワークデイのソリューションを利用して採用プロセスの95%を自動化した。
行政・管理業務を代替処理するサナ「セルフサービスエージェント」の場合、すでに400社超の顧客で導入されており、これを活用した従業員の生産性が約20%向上したとワークデイは説明した。現場勤務者が欠勤した場合に代替人員を見つけるサナ「現場勤務者エージェント」は、従来は数週間かかっていた代替人員の採用期間を数時間以内で完了できるよう支援する。
ホ・ジョンヨルワークデイ韓国支社長は、ワークデイ独自の差別化要因として過去20年間、人事と財務データを単一システムで運用してきた経験を挙げた。ホ・ジョンヨル支社長は「人事や財務業務ではコンテクスト管理が非常に重要だ」と述べ、「ワークデイAIエージェントは誰がどの権限を持ち、どの業務を行ってきたかを一つのパッケージに束ねて管理したうえで業務を遂行するため、どのコンテクストで特定のリクエストをしたのかを正確に把握して仕事を始める」と語った。
米国に本社を置くワークデイは現在、約1万1000社の顧客を抱え、ユーザーは7500万人に達する。韓国ではサムスンSDS、クーパン、大韓航空、Celltrion、ハンファソリューション、Toss、MUSINSA、ヤノルジャなどがワークデイの人事・財務プラットフォームを使用している。