「薄くて軽い。負担の少ない価格で堅実な性能のため、事務・学業用途に適している。細かな利便機能が見当たりにくい点は惜しい。」
HPの超軽量ノートPC「オムニブック7 エアロ13」を約1カ月使用した後に残った印象である。1㎏(980〜998g)に満たない重さで、13.1〜13.3インチの画面を備える。厚さも最大1.74㎝に過ぎない。マグネシウム合金素材を用いて耐久性を高めた点が印象的だ。
「ウルトラポータブル」(携帯性を極大化したノートPC)に焦点を当てた製品のため、高性能AIノートPCと呼ぶには無理があるが、文書作業はもちろん、簡単な動画編集や軽い3次元(D)画像修正も可能だった。ただし超軽量ノートPCでありながら「レンガ」のような充電器を同梱している点は疑問だった。
この製品の際立つ長所として価格が挙がる。中央処理装置(CPU、AMDのライゼン5 8640U・ライゼン AI 5 340・ライゼン AI 7 350)、グラフィック処理装置(GPU、AMDのラデオン760M・840M・860M)の性能やメモリー(RAM)・ストレージ容量によって価格は異なるが、200万ウォンを超えない。仕様が低いモデルは一部流通網で90万ウォン台で購入できる。
オムニブック7 エアロ13ラインアップの最安値は、同等性能の競合製品と比べて30万〜100万ウォン安い。最高価格も最大90万ウォンほど安い。業界関係者は「AIサービスの拡大に伴いメモリー半導体価格が高騰し、ノートPCの販売価格も上昇傾向にある」と述べ、「AI機能を処理できる超軽量ノートPCを100万ウォン台中後半で購入できるという点だけでも、消費者の関心を引きつけるだろう」と語った。
◇ AIの使い勝手に配慮したHP…文書作業は10時間こなす
1カ月使用した製品はライゼン5 8640Uプロセッサーとラデオン760M GPUを搭載し、16ギガバイト(GB)メモリーに対応するモデルだ。「オムニブック7 エアロ13」ラインアップの中で最も低仕様の製品だったが、生産性に大きな制約は感じなかった。主に情報検索・文書作成・動画視聴に活用したが、もたついたり性能不足で必要なプログラムが使えないことはなかった。事務用や学業用に活用するには十分な性能を備えた製品だと感じた。
バッテリーは3セル43ワット時(Wh)のリチウムイオンポリマーを搭載し、Wi-Fi接続環境で文書作業は8〜10時間の使用が可能だった。軽いゲームでも6〜7時間は余裕だった。バッテリーが約5%残った時、充電器を接続すると50%までは30分以内で充電された。
ライゼン AI 5 340以上のプロセッサーを搭載したモデルからは、マイクロソフト(MS)のコパイロット プラス(Copilot+)PC認証を受けた。1秒当たり40兆回(40 TOPS)以上の演算が可能なニューラルプロセッシングユニット(NPU)を備えることを意味する。HPはこれを基盤に、PCが多様なAI機能を実装できるようにした。
HPが開発した「AIコンパニオン」が代表的だ。クラウド環境ではOpenAIのGPT-4oモデルを基盤にAI機能を実行する。オンデバイスモードではMSの小型言語モデルであるPhi-3.5を使用する。▲文書要約 ▲基本的な概念説明 ▲複数資料の類似性・相違点の分析などを対話形式で導出するのがAIコンパニオンの核心機能で、無料で使える。HPはオンデバイスで駆動するAIコンパニオン機能を定期的にアップデートし、性能がクラウドに比べて大きく見劣りしないよう運用している。
ライゼン5 8640Uプロセッサーを搭載したモデルはNPU性能(16 TOPS)が低く、HP AIコンパニオンの利用が塞がれている。ただし方向キーの横にMSコパイロットを即時起動するショートカットキーを設けるなど、AIへのアクセス性を高めようとする試みは維持した。MSアカウントがあればコパイロットを容易に利用でき、AIコンパニオン不在の影響は大きくない構造だ。ChatGPT・Geminiなどクラウド型AIサービスを購読しているなら、オンデバイスAI非対応による不便さは大きくないとみられる。
◇ 軽い本体と重い充電器…「半端な」携帯性
「オムニブック7 エアロ13」は事務用・学業用に焦点を当てた超軽量ノートPCのため、高仕様を要するゲームを楽しむのは難しい。しかしリーグ・オブ・レジェンド(LOL)・ヴァロラント・オーバーウォッチ2など、最適化に力を入れたゲームは円滑に動作した。EA Sportsのサッカーゲーム「FC 25」程度なら低設定でプレーできるだけの性能を備えた。
ディスプレーの解像度(1920x1200)と輝度(400ニット)は、超軽量ノートPCに搭載されるパネルの中で中上級に当たる。ゲームはもちろん、動画視聴にも不便はなかった。色再現力(100% sRGB)も良好だ。ただしリフレッシュレートは60㎐に過ぎない。
デュアルスピーカーから出る音響は、エントリー機よりも豊かに聞こえた。HPは本製品にPoly Studio・Audio Boost・DTS:X Ultraなどの機能を組み合わせ、動画やオンライン会議で出る音声を明瞭に再現した。ただし高音はやや荒く表現され、物足りなさが残った。
低価格帯でも性能面で大きな不足がない製品だ。ただし細かな利便機能を逃し、消費者の目線から外れた印象を受けた。標準の充電器として65ワット(W)のUSB Type-C電源アダプターを同梱するが、重さは230gに達する。ノートPCの約25%に相当する重さだ。ケーブルを除いたアダプターの大きさも横9㎝、縦5.1㎝、高さ2.85㎝で、携帯性に難があった。
ポート配置も細部の完成度が落ちた。ポート構成は、▲USB Type-C 10Gbpsが2基 ▲USB Type-A 10Gbpsが1基 ▲USB Type-A 5Gbpsが1基 ▲HDMI 2.1ポートが1基 ▲ヘッドホン・マイク兼用端子が1基と多彩だ。しかし充電ケーブルをつなぐポートとマウスを接続するポートがいずれも右側にあり、ケーブル同士が絡まりがちだった。方向キーも圧縮形状で不便さを感じ得る。