昨年、通信業界を揺るがしたハッキング事故の後遺症が2026年1〜3月期(1四半期)の業績にもそのまま反映される見通しだ。事故収拾の過程で膨らんだ補償費用と加入者離脱、番号ポータビリティ市場の過熱に伴うマーケティング費拡大が重なり、SKテレコムとKTはマイナス成長が予想される。一方でLG U+は競合の離脱需要を取り込み、成長基調を維持する見通しだ。
◇ ハッキングの余波を回避したLG U+のみが独り勝ち
14日、金融情報企業FnGuideによると、SKテレコムの2026年1〜3月期の営業利益は5069億ウォンで、前年同期比約10%減少する見通しだ。昨年4月のハッキング事故以降、新規加入の停止と違約金免除措置が続き、加入者が減少した余波が続いているという分析だ。今年1月、KTの違約金免除期間に加入者が16万人余り純増したが、依然としてハッキング事故以前に比べて52万人余り純減の状態だ。昨年のハッキング事故で移動通信シェア40%ラインが崩れた衝撃を完全には取り戻せていない。加えて加入者獲得競争の激化でマーケティング費用まで増え、1〜3月期の業績に二重の負担が反映されたとみられる。
KTも状況は大きく変わらない。KTの2026年1〜3月期の営業利益は5605億ウォンで、前年同期比約18%減少する見通しだ。ハッキング事故以降、約31万人規模の加入者減少を経験し、これを挽回するための補助金拡大などで費用負担が増したという分析だ。KTは昨年4月のSKテレコムのハッキング事故以降に加入者が増えたが、昨年9月にハッキング事故を経験し、加入者の純増規模が6万人余りまで縮小した。ただしKTは固定通信とB2B(企業間取引)事業の比重が相対的に高く、無線加入者減少による衝撃を一部吸収したと評価される。通信本業以外の収益源が一定部分で緩衝材の役割を果たしたという意味だ。それでも短期間に増えたマーケティング費用と加入者防衛費用は、収益性低下を避けがたい要因として作用した。
一方でLG U+は競合のハッキング事故で発生した離脱需要を吸収し、反射利益を得たとみられる。LG U+の2026年1〜3月期の営業利益は2815億ウォンで、前年同期比約10%増加する見通しだ。昨年4月のSKテレコムのハッキング事故以降、約34万人の加入者純増を記録し、無線事業の基盤を広げた点が業績改善の背景に挙げられる。
これに、昨年断行した構造調整の効果で人件費など固定費負担が緩和された点も業績防衛に寄与したと分析される。中低価格帯の料金プランとセット商品を前面に出した戦略が、コストパフォーマンス(価格対性能)志向の需要を取り込んだこともプラスに働いたとみられる。競合が事故収拾に追われる間にLG U+が市場シェア拡大の機会をつかんだとの見方が出ている。業界内外では、現在19.7%水準のLG U+の移動通信市場シェアが2026年上半期中に20%ラインを超える可能性があるとの予測が出ている。
◇ ハッキングに足を取られた通信3社の業績…2四半期から回復見通し
通信3社の2026年1〜3月期の合算コンセンサスは、売上15兆779億ウォン、営業利益1兆3489億ウォン水準だ。売上は前年と同様の推移だが、営業利益は約11%減少したと推定される。外形は維持したが収益性は明確に鈍化した格好だ。
業界では、ハッキング事故の対応過程で発生した違約金免除、顧客補償、マーケティング費用拡大が複合的に作用した結果とみている。特に番号ポータビリティ市場が再び過熱し、補助金競争が激化したことが、短期的な費用負担を拡大させた主因に挙げられる。
市場では、2026年4〜6月期(2四半期)からハッキング関連の一時費用が相当部分織り込まれ、業績の流れが次第に安定する可能性に重心を置いている。番号ポータビリティ市場も徐々に沈静局面に入り、1〜3月期ほどの出血競争はやや緩和されるとの見方だ。
ただし業績反転のカギは人工知能(AI)とB2B事業になる可能性が大きい。通信3社はいずれもAIインフラ、データセンター、クラウドなどの新規事業拡大に加速しているだけに、事業成果がいつ、どの程度可視化されるかが下期の業績を左右する見通しだ。
足元ではSKテレコムとKTが最高経営責任者(CEO)を交代しただけに、組織改編と投資戦略の調整がコスト効率化と新規事業の強化につながるかにも注目だ。通信業界の関係者は「2026年1〜3月期はハッキング事故の影響が最も集中的に反映された区間だ」と述べ、「2四半期からは費用負担が緩和され、AI・B2B事業が本格化しながら業績回復の流れが現れる可能性がある」と語った。