Pearl Abyssの新作「紅の砂漠」がグローバル市場で急速に興行軌道に乗っている。発売12日で400万本を販売し、国産PC・コンソールゲームの中でも異例のヒットを記録した。業界では今月中に500万本突破も可能だと見ている。グローバルなゲーム評価集計サイトであるメタクリティックで70点台後半という期待以下のスコアや、発売初期の酷評を勘案すると「逆転」という評価が出ている。ところがこのゲームをめぐる反応を少し掘り下げると、興味深い点が一つある。これほどよく売れているにもかかわらず、韓国を含むアジア市場では評価がひときわ渋いという点である。
◇ 北米・欧州が興行を主導…評価も西欧圏が押し上げる
14日、ゲーム業界によると紅の砂漠の韓国内売上比重は約3%水準とされる。販売の大半は北米と欧州で消化されているという。国産大作という肩書とは裏腹に、実際の興行の中心は西欧市場というわけだ。
この流れはユーザー評価にもそのまま表れている。グローバルPCゲームプラットフォームのSteamで紅の砂漠は現在「非常に好評(Very Positive)」の評価を受けている。肯定率は80%を超える水準で、発売初期の「賛否両論(Mixed)」評価から素早く反騰することに成功した。操作感や最適化、利便性の問題を迅速に改善したパッチが続いた影響である。
しかし言語別に見ると様相は異なる。英語圏レビューは「非常に好評」を維持して全体スコアを引き上げている一方、韓国語と中国語は現在「やや好評(Mostly Positive)」水準に上がったが、英語圏より一段低い評価となっている。日本語は依然として「賛否両論(Mixed)」の範囲にとどまっており、地域間の温度差が続いている。
この差は単なる嗜好の問題というより、ゲームを見る基準の違いに由来するとの分析が出ている。まず期待値からして異なる。韓国と中国のユーザーはPearl Abyssを「黒い砂漠」で代表される完成度の高いMMORPG(多人数同時参加型オンラインRPG)開発会社として認識しており、紅の砂漠にも高度なユーザーインターフェース(UI)、利便性、没入感のあるストーリーを期待することになる。
しかし実際のゲームはシングルプレー中心のオープンワールドアクションアドベンチャーである。開発過程で方向が大きく変わり、従来の期待と異なる成果物が出たわけだ。この時点で「技術力は優れているが、期待していたゲームではない」という評価が出始める。
一方で西欧圏のユーザーは「スカイリム」や「ウィッチャー3」のような有名オープンワールドゲームの経験を基準に紅の砂漠を見る。その結果、「自由度と探索の楽しさに優れた大型オープンワールドゲーム」という評価が自然に形成される。同じ要素を見ても受け止め方が異なるということだ。
◇ MMO・部分有料化に慣熟…パッケージ価格・初期完成度に敏感
評価の手法自体にも差がある。韓国・中国・日本のユーザーは初期のプレー体験を非常に重視する傾向がある。操作感やUIに違和感があると直ちにスコアに反映される。実際、発売初期に韓国語レビューの肯定率が30%台まで落ちたのもこの影響が大きかった。西欧圏のユーザーは長時間のプレーを前提にゲームを評価する場合が多い。初期に不便があっても、その後のコンテンツ体験が良ければ全体として肯定的評価につながる構造だ。
没入感に対する基準も異なる。アジアのユーザーはストーリーとシステム、世界観が有機的につながる「完成された体験」を重視する一方、西欧のユーザーは多少粗くとも自由度とスケール、コンテンツ量が大きければそれを長所として受け止める傾向がある。さらにアジア市場はボイスアクトや感情表現への期待値が高く、一部言語でこの部分が期待に及ばなかったとの指摘が続いている。日本語音声の非対応も日本のユーザーの没入度を下げた要因として挙げられる。
ゲーム業界関係者は「紅の砂漠はグローバル基準では十分に成功的なAAAゲームと評価されているが、アジア市場では期待していたジャンルや設計が異なっていた点が評価に影響を与えたようだ」と述べ、「技術的完成度はパッチで改善されているが、ストーリーやシステムに対する認識の差は容易には埋まりにくいだろう」と語った。
結局、紅の砂漠をめぐる評価格差はゲームの完成度の問題というより、期待と基準の違いに近いとの分析である。西欧圏では「東洋の開発会社が作った高品質オープンワールド」という新鮮味が強みとして作用した一方、アジアでは「従来の期待と異なる方向」という点が弱点として作用したということだ。
キム・ジョンテ東洋大学ゲーム学部教授は「北米・欧州のゲーマーは全般的にゲームに対して比較的好意的な評価文化を持つ一方、韓国・中国などアジアのユーザーはMMORPG中心の競争的なゲーム環境に慣れており、完成度と比較優位をより厳格に吟味する傾向がある」と説明した。続けて「特に韓国内では『韓国のゲームは期待値が低い』という認識や、海外ゲームをより高く評価する雰囲気が重なり、相対的に評価がより渋く形成される側面がある」と付け加えた。
教授はまた「無料ゲームと部分有料化モデルに慣れたユーザーがパッケージゲームの価格に負担を感じることも影響しただろう」とし、「このような複合的要因が絡み合い、同じゲームでも地域別に評価の差が現れるのだ」と述べた。