メモリー半導体だけでなく、非メモリー分野でも値上げが広がっている。人工知能(AI)インフラ投資の拡大がDRAMとNAND型フラッシュの価格を押し上げたのに続き、最近はアナログチップやパワー半導体、通信チップ、中央処理装置(CPU)などで供給混乱と値上げが生じている。業界はAI発の需要ショックが半導体エコシステム全体へ波及する局面とみている。
30日、業界によればPC、自動車、サーバーなど産業界の隅々で半導体価格が上昇する趨勢だ。PC向け中央処理装置(CPU)の双頭であるインテルとAMDが値上げに踏み切ると伝えられており、自動車用、電力、通信など多様な分野の半導体企業が相次いで価格を引き上げている.
市場調査会社トレンドフォースによれば、自動車・産業用半導体企業のオランダNXPが来月から値上げに動くと伝えられた。テキサス・インスツルメンツ(TI)とインフィニオンもこの値上げの流れに乗った。欧州最大の『半導体百貨店』とされるSTマイクロエレクトロニクスも値上げを進める見通しだ。メモリーで火がついた価格上昇がアナログとパワー半導体へ広がる様相が鮮明だ。
このような半導体の値上げは、車両・産業用需要が堅調である一方で、TSMC、サムスン電子などが量産する半導体の成熟プロセスの相当部分がAI、データセンターなどに偏り、チップ生産でボトルネックが生じているためだという見方が支配的だ。AIサーバーの増設で電力管理半導体と周辺チップの需要まで一緒に拡大し、原価上昇分を価格に転嫁しようとする動きが強まっている。
国内大手ファウンドリー企業の関係者は「現在のファウンドリー(半導体受託生産)の生産動向と契約価格を勘案すると、今後は電力管理半導体と産業用アナログ部品、一部のパワースイッチ製品群を中心に価格調整が続く可能性が大きい」と説明した。
通信向けチップとネットワーク部品も例外ではない。ブロードコムは最近、AIチップとネットワーキング需要の急増で中核生産パートナーであるTSMCの生産能力がボトルネック状態に達したと明らかにした。レーザーとプリント基板(PCB)など光通信部品の納期が従来の受注から数カ月単位へ延びている点を勘案すると、ネットワーク向け高性能チップと接続部品の調達負担も増しているとみられる。通信チップがメモリーのように標準価格で取引されないとしても、実際の契約単価と供給条件は厳しくなる可能性が高いという意味だ。
CPUも値上げ圧力から自由ではない。最近のトレンドフォースとトムズハードウェアの報道によれば、インテルとAMDはAI需要拡大と供給制約を理由にCPU価格を平均10〜15%引き上げる案を進めていると伝えられた。一部PCメーカーのリードタイム(注文から納品までの時間)は従来の1〜2週から、長い場合で6カ月水準まで延びたとされる。汎用演算チップであるCPUまで値上げの列に加わる場合、半導体の価格上昇の流れがメモリーを超えシステム半導体全般へ拡大しているとの見方に一段と力が加わる見通しだ。