KTはスペイン・バルセロナで開かれた世界最大の移動通信展示会「MWC26」で、産業現場のAX(AI転換)拡大を支援するAIエージェント制作プラットフォーム「エージェントビルダー(Agent Builder)」を公開したと4日明らかにした。
エージェントビルダーは、開発知識やコーディングなしでもドラッグ・アンド・ドロップ(Drag&Drop)方式でAIエージェントを制作できるプラットフォームである。あらかじめ用意された業務テンプレートと対話モジュールなどを組み合わせ、△使用目的と役割の定義△データ・システム連携△応答方式の構成△配布といったプロセスを経てAIエージェントを作ることができる。配布後はリアルタイムのログ分析と性能モニタリング、品質改善機能を通じてエージェント性能を向上させることも可能である。業務にAIエージェントを積極活用したいが、技術開発に要する時間と費用などから導入を悩む企業顧客に向けたものだ。
このように制作したAIエージェントは、業務目的に合わせて即時に活用できる。例えば「議事録自動化エージェント」は、会議情報と録音データを基に話者分離などの前処理を経て、核心案件と決定事項を構造化し、議事録を生成する。続いて担当部署と処理期限を自動で反映し、公文書様式に合わせて文書草案を生成する。生成された文書は社内の文書管理システムと連動され、検討から決裁まで全過程が自動で処理される。
KTはエージェントビルダーを基に、各産業と業務特性に合わせて機能を標準化した「産業別AIテンプレートサービス」も披露する計画である。現在、金融、製造、公共分野に実際に適用して検証したエージェントシナリオを土台に、産業別特化テンプレートの発売を準備している。エージェント開発にかかる時間と費用負担を減らせるのが強みである。
今回の展示ではAIテンプレートの活用例として、公的機関の議事録・公文書作成の自動化と、金融会社のアセットマネジメント(資産運用)リサーチブリーフィング自動化モデルが紹介された。各産業と業務で反復発生する共通の要件をテンプレートとして制作し、実務でどのように使われ得るかを示す。
一般的な企業のAIエージェント導入は、システム連携やカスタマイズのための開発負担が大きい。一方でKTのエージェントビルダーと産業別AIテンプレートは、すでに構築されたシステムおよびデータと即時に連動し、複雑な開発工程なしでも業務プロセスを自動化すると会社側は説明した。これは現場でのAIエージェントの活用性を高めるだけでなく、企業内部での迅速な導入と拡大を可能にすると期待される。
また、エージェントビルダー機能を含むKTの統合AIプラットフォーム「Kインテリジェンススタジオ(Intelligence Studio)」を通じ、企業別に最適なAXの実装も可能である。AIエージェントやRAG(検索拡張生成)などの中核機能をモジュール化して提供するため、ビジネス環境に合わせて必要な機能を柔軟に組み合わせ、活用できる。
ユ・ソボンKTエンタープライズ(Enterprise)部門AX事業本部長常務は「エージェントビルダーと産業別AIテンプレートなどKTのAIプラットフォームは、産業現場にAX拡大をもたらす実質的な方策だ」と述べ、「KTは企業のAX中核パートナーとして、企業がビジネス価値を実現できるよう多様なAIサービスを高度化していく」と語った。