LGエレクトロニクスがスマートホーム企業のKocomと人工知能(AI)映像分析・セキュリティソリューションの供給契約を締結したことが分かった。今回の契約により、ソウル江西区にあるKocom本社とゴールデンソウルホテルにLGエレクトロニクスのAI映像分析・セキュリティソリューションが適用される。
3日、業界によるとLGエレクトロニクスのメルレリカット(Mellerikat)は、AIベースの知能型安全CCTVおよびセキュリティソリューションプラットフォーム「エッジビジョン分析」(EVA・Edge Vision Analytics)をKocom本社とゴールデンソウルホテルに供給する案件を受注した。Kocomに先立ち、POSTECH未来技術センターもこのソリューションを活用することにした。LGエレクトロニクスの事業所で使用されていたソリューションが外部に供給された2件目の事例が出て、新規の企業間取引(B2B)事業モデルが市場に定着しつつある様相だ。
メルレリカットは、LGエレクトロニクス最高戦略責任者(CSO)傘下のAIソリューション担当組織が運営するブランドだ。LGエレクトロニクスが開発し社内事業所などに導入して使用性の検証を終えたAIソリューションを外部顧客に提供することを目的に2024年に設立された。
メルレリカットの中核製品であるEVAは、既設の一般カメラをAI技術を活用して「知能型」に変えることができるソリューションである。視覚言語モデル(VLM)を適用し、映像に映った状況をAIが自然言語で説明できる。人がリアルタイムで映像を見て現場状況を管理しなければならない場所で業務補助ツールとして適している。▲産業災害の予防(安全装備の着用有無・転倒検知・立入制限区域の管理など)▲セキュリティ・環境管理(出入検知・巡回・車両通行と違法駐車など)▲公共安全(喫煙・火災・水位検知など)といった多様な分野に適用可能となるよう開発された。
LGエレクトロニクスはEVAに大規模言語モデル(LLM)技術も適用し、ユーザーが対話形式で「検知シナリオ」を設定できる機能も用意した。「夜間に出入りする人員がいればアラームを送って」「作業者が機械に挟まれたら直ちに知らせて」などを入力すれば、それに合わせて機能が動作する仕組みだ。
Kocomは本社ビルとゴールデンソウルホテルにLGエレクトロニクスのメルレリカットEVAを適用し、危険状況・異常行動などを検知してオペレーションリスクをリアルタイムで管理する計画だ。単なるモニタリングを超え、AIが状況を認識してリスク要因を事前に管理する「知能型安全運用環境」を実装する趣旨である。ソウル江西区ヨムチャン洞にあるゴールデンソウルホテルは地上14階規模で260室を備えた4つ星ホテルだ。LGエレクトロニクスのメルレリカット側は「ホテル・業務施設は多数の人員が常時利用する空間であるだけに、AIベースの先制的なリスク検知と対応体制の構築が重要な領域だ」とし、「今回の適用事例は、実際の現場でEVAの安定性と運用効果を検証する重要な実証リファレンスになる」と述べた。
EVAはLGエレクトロニクスが自社事業所内の安全・セキュリティ水準の強化を目標に開発したプラットフォームだ。LGエレクトロニクス平澤デジタルパークは単なるセキュリティを超え、作業者の安全確保や危険状況への迅速な対応にもEVAを活用している。LGエレクトロニクス側は、今回のKocomへの供給を起点に自社ソリューションの外部拡大による新規売上創出に弾みがつくと期待している。会社側は「建設現場の安全管理、ホテルおよび商業施設の運営安全、スマートビルディングの統合管理など多様な分野へ拡張可能な『標準適用モデル』(Reference Model)としてKocomへの供給事例を活用する予定だ」と明らかにした。