HBM3Eとサーバー向けDDR5の価格差が来年1〜2倍に縮小へ

第5世代の高帯域幅メモリー（HBM）であるHBM3Eとサーバー向けDDR5の価格差が今後1年間で大きく縮小するとの分析が出た。人工知能（AI）インフラ需要の拡大で汎用DRAMの供給が縮小したことに伴う現象である。

18日に市場調査会社トレンドフォースによると、HBM3Eとサーバー向けDDR5の価格差は従来の4〜5倍から2026年末には1〜2倍水準にまで縮小する見通しだ。トレンドフォースは「今年第4四半期のサーバー向けDDR5の契約価格は市場予想を大きく上回った」とし、「ウエハーの収益性を改善し、HBM3Eとの価格差を縮める要因として作用している」と分析した。

グラフィックス処理装置（GPU）と特定用途向け半導体（ASIC）の需要見通しが上方修正され、HBM3Eも価格上昇の恩恵を受けているが、メモリー市場の全般的な供給不足によりDRAMの値上げ幅の方がさらに大きいという説明である。

2026年のHBM3E平均販売価格（ASP）は小幅に上昇する見通しだ。トレンドフォースは「汎用DRAMの収益性が改善し、一部のサプライヤーはDDR5へ生産能力（キャパ）を転換しており、主要顧客は来年のAIシステム構築に向けてHBM3Eの購入を拡大している」とし、「これはHBM3Eの価格上昇余地を拡大する要因だ」と分析した。