サムスン電子が二度折りの初のフォルダブル新製品「ギャラクシーZトライフォールド(仮称、以下トライフォールド)」を5日に披露する。国内の初回物量は3000台規模で、移動通信3社を通じた販売はなく、自給制方式のみで供給する予定だ。まったく新しいフォームファクター(機器形態)であるだけに、発売初期から大規模な物量を投下するより、市場反応を見極める「少量発売」戦略との分析が出ている。生産工程が複雑で歩留まり管理が容易でないため、当初から物量拡大に限界があるとの見方も浮上している。
2日、業界によるとトライフォールドの国内初回物量は3000台余りと把握される。これはサムスン電子が新たなフォームファクターとして5月に披露した超薄型フォン「ギャラクシーS25エッジ」の国内初回物量(3万〜4万台)の10分の1水準だ。
想定より保守的な量産計画を踏まえると、トライフォールドは大規模販売を念頭に置いた戦略製品というより、市場反応を確認する「試験用モデル」に近いとの評価が出ている。国内流通チャネルを自給制に限定したこともこの判断を裏付ける。IT業界関係者は「サムスンがこの製品を通信社を経由せず自給制のみで販売することにした。これは大規模販売を前提とした戦略ではないという意味だ」と述べ、「需要を無理に膨らませるより、市場反応を見守る意図とみられる」と語った。業界によるとトライフォールドの出庫価は400万ウォン前後と予想される。
グローバル戦略も同様だ。トライフォールドの一次発売国として韓国と中国のみを選定し、プレミアムフォン最大の激戦区である米国は含まれていないもようだ。初回量産物量も2万台水準にとどまる。
サムスンがこのように保守的な量産計画を立てた背景には、5月に発売した超薄型フォン「ギャラクシーS25エッジ」の不振があるとの分析が多い。新しいフォームファクター製品を一気に大量生産した結果、在庫負担を抱えた経験がそのまま反映されたということだ。ハナ証券によると8月時点で「ギャラクシーS25エッジ」の3カ月累計販売量は131万台で、「ギャラクシーS25プラス」(505万台)より74%少ない。ギャラクシーS25エッジのグローバル初期生産量は300万台とされる。来年発売予定の「ギャラクシーS26」ラインアップにも当初は「エッジ」が「プラス」モデルを代替して入る計画だったが、低調な成績のため再びプラスモデル中心に回帰したと伝えられる。
トライフォールドは既存のフォルダブルフォンより生産難易度が高いと評価される。画面を一度ではなく二度折る構造のため、ヒンジ(蝶番)設計、しわの最小化、防塵・防水など解決すべき課題が多い。ディスプレーの歩留まり管理が難しく、初期物量を制限せざるを得ないとの見方も少なくない。業界内外では「今回の製品は技術的完成度を鍛えるための『パイロットラン(pilot run)』に近い」との評価も出ている。
ただし判明しているスペックだけを見ると「実験作」と片付けるには存在感は小さくない。業界によるとトライフォールドの重量は300g台で、既存のサムスンのフォルダブルフォンより約100g重い。広げたときの画面サイズは10インチでタブレットPCに近く、畳んだときは6.5インチのバー(Bar)形態スマートフォンになる。市場反応次第ではサムスンの超高価格ラインアップの一角を占める可能性が大きい。電子業界関係者は「トライフォールドは片手で握ればスマートフォン、机上に広げればミニタブレットになる『2 in 1』の体験を前面に出し、超高価格のニッチ市場を攻略するというサムスンの腹案が込められた製品だ」と述べた。