サムスン電子は25日、「2026年定期役員人事」を発表し「多様性と包摂性に基づくグローバル人材競争力を高めた」と説明した。性別・国籍にかかわらず、成果創出と成長潜在力を考慮した人材登用の方針を維持したということだ。今回の人事では女性役員9人(マスター除く)が昇進した。外国人の副社長も1人起用された。
サムスン電子は女性役員の昇進規模を着実に拡大している。「2024年定期役員人事」ではマスターを除く女性役員の昇進者数は6人だった。2025年定期役員人事でも女性役員7人が昇進対象者に名を連ねた。女性役員比率は▲2022年6.9% ▲2023年7.3% ▲2024年7.4%と増加している。
ただし全体の従業員に占める女性比率と比べると、まだ役員数は少ない。サムスン電子の全体従業員に占める女性比率は2022年の35.1%から2023年は33.7%へと低下した。昨年は33.1%を記録し、3年連続で小幅に減少している。
今回の人事で新任の女性副社長も1人誕生した。チョン・インヒ(51)デバイスエクスペリエンス(DX)部門持続可能経営推進センターESG戦略グループ長が主役だ。チョン・グループ長は国際機関で活動し、幅広いネットワークを有すると評価される。今後はサムスン電子の持続可能経営に関する戦略を提示し、主要なステークホルダーとの協力を主導する役割を担う。
新任の外国人副社長も昨年に続き今年1人が起用された。ジェイコブ・ジュ(47)デバイスソリューション(DS)部門デジタルソリューションセンター(DSC)華南営業チーム長は、メモリー・半導体工程設計(S.LSI)分野の専門性を備えた「中国営業の専門家」として知られる。中華市場の開拓を主導し、中国法人の取引先拡大と販売実績などが認められ、今回の人事で副社長に昇進した。
生活家電(DA)事業部で女性として初めて生産法人の購買駐在を歴任した社員も常務に昇進した。イ・インシル(46)DX部門DA事業部戦略購買グループ長は、原材料サプライチェーンの多角化を通じて家電事業の購買競争力確保に寄与した功績が認められた。
このほかにも、▲チェ・ボラム(48)DX部門グローバルマーケティング室ブランドマーケティンググループ長 ▲イ・ソンシム(48)DX部門経営支援室コーポレートデベロップメントグループ長 ▲キム・ギョンア(47)DS部門グローバル製造&インフラ総括環境保全グループ長などが、今回の人事で新任の女性常務となった。
サムスン電子側は今回の人事について「不確実な経営環境の中でも主要事業分野で経営成果を創出した人材を昇進させ、成果主義の人事原則を堅持した」とし「頭角を現す若手人材を果断に登用し、不確実な経営環境を突破する次世代経営陣候補群の育成を継続した」と述べた。