人工知能(AI)の軽量化・最適化技術企業Nota AIは、車載用半導体ファブレス企業TelechipsとフィジカルAI技術協力に向けた契約を締結したと24日に明らかにした。
Nota AIはTelechipsの高性能AP(アプリケーションプロセッサ)「ドルフィン5(Dolphin5)」上で顔認識AIモデルが効率的に動作するよう、軽量化・最適化技術を適用する作業に着手する。
ドルフィン5は車載インフォテインメントとADAS(先進運転支援システム)向けに設計された高性能AP半導体である。足元ではエッジ演算とリアルタイム認識機能への需要が高まり、ロボット、ドローン、産業オートメーション機器など多様な分野での適用が拡大している。
Nota AIはドルフィン5のニューラルプロセッシングユニット(NPU)構造に合わせて顔認識用AIモデルを最適化し、限定的な演算環境でも迅速かつ安定的に認識機能を実装することに注力している。該当技術は今後、ドルフィン5を基盤とするロボット・ドローン・産業オートメーションシステムで、作業者・ユーザーの顔をリアルタイムに認識・判別する中核機能として活用される見通しだ。
Nota AIはモバイル・クラウド・エッジなど多様な環境でAIモデルを軽量化してきた経験を踏まえ、今回のTelechipsとの協業を車内フィジカルAI事業拡大の契機とする構えだ。Nota AI関係者は「ロボット・ドローン・スマートファクトリーなど物理的環境で即時の判断・推論が必要な産業では、デバイス(機器)上で高性能AIモデルが動作できる最適化技術の必要性が一段と高まっている」と語った。
両社はドルフィン5を基盤とするAIエコシステムを強化し、自動車の電装市場を越えてロボット、ドローン、産業オートメーションなどグローバルなフィジカルAI市場へ活用範囲を大幅に拡大する計画である。
チェ・ミョンスNota AI代表は「Telechipsとの協力を通じて、車両、ロボットなどフィジカルAI分野でも高効率AIモデルが安定的に動作するよう最適化技術を提供し、ロボット・ドローン・産業オートメーション市場の顧客が実質的な性能革新を体験できるよう支援する」と述べた。