サムスン電子は6日、業界最薄の12ナノメートル級LPDDR5X DRAMの12・16ギガバイトパッケージの量産を開始したと発表した。/サムスン電子提供

エヌビディアが人工知能(AI)サーバーに既存のサーバー向けDRAMではなく、モバイルに搭載される低消費電力(LP)DDRメモリー半導体を装着したことで、メモリー価格が急速に上昇するとの見方が出ている。

19日(現地時間)、市場調査機関カウンターポイント・リサーチは半導体の逼迫により来年第2四半期のメモリー価格が現在より50%上昇し、高級品のメモリー価格は来年末までに2倍に上がると予測した。

エヌビディアは自社のAIサーバーにサーバー向けメモリーであるDDRではなく、スマートフォン向けメモリーであるLPDDRを装着した。サーバーにはエラー訂正コード(ECC)を搭載したサーバー向けメモリーを使用するが、エヌビディアはサーバー向け製品の消費電力が大きいため、電力効率に優れるLPDDRを選択したということだ。

これによりLPDDR需要が急増しており、供給各社もサーバー向けの代わりにLPDDRを生産する方向へ転換する可能性が大きく、サーバー向けメモリーの逼迫がさらに深刻化する恐れがあるという。サーバー向けの低価格メモリーはすでに供給不足で、価格の上昇基調が急だ。

カウンターポイントのMSファン研究責任者はしかし「今後は高級メモリー分野により大きなリスクが迫る」と述べ、「エヌビディアのメモリー転換はサプライチェーンに地殻変動をもたらし得る規模だ」と予測した。

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