NCSOFTのMMORPG(多人数参加型オンラインRPG)新作「AION2」が19日の正式リリース直後、韓国のGoogle PlayストアとAppleのApp Storeでいずれも1位を記録した。近年の新作不振と会社に対する利用者不信が重なっていた流れを踏まえると、両アプリマーケットで同時に首位を獲得したのは異例の成果と評価される。同時刻にリリースされた台湾でもAppleのApp Storeで1位、Googleで3位に上がり、好調なスタートを見せている。
19日、業界によるとAION2はこの日0時の正式オープンと同時に利用者が殺到し、20サーバーの大半で接続待機列が発生した。このうち主要6サーバーは短期間で人口制限を超え、キャラクター作成が止まった。NCSOFTは先月に実施した「サーバー・キャラクター名先取りイベント」が早期に締め切られるほど利用者参加の熱気が高かったと明らかにしたことがある。会社はサーバー収容人数を即時に拡大したうえで、16日から事前ダウンロードとキャラクター作成機能を開放し、初期の利用者層を取り込んだ。こうした雰囲気は先週開かれたG-STAR 2025の現場でも確認された。釜山ベクスコに設置された300ブース規模の単独試遊ゾーンには、開幕直後に待ち時間が4時間を超える列が形成され、14年ぶりのナンバリング続編への期待感を証明した。
AION2は原作の象徴的要素だった「天族・魔族の対立」と「8クラス」を継承しつつも、グラフィック・戦闘・移動システム全般を新たに再構築した点が特徴だ。Unreal Engine 5に基づくグラフィックと後判定のアクション戦闘、緻密なカスタマイズ、膨大なPvEコンテンツなどが利用者の間で好評を得ている。とりわけNCSOFTが従来の「リネージュ式BM(課金モデル)」と決別すると明らかにし、メンバーシップ・バトルパス中心のモデルを導入したことから、リリース初期の課金構造がおおむね守られている点もポジティブなシグナルとして作用している。ストリーマーを中心に、戦闘・打撃感・モーション品質を高く評価する反応も続いている。
ただしMMORPGの特性上、核心的な評価はカンスト後のコンテンツと長期運営の安定性に左右されるため、利用者評価は割れている。ユーザーコミュニティでは「初期は十分に面白い」「月10万〜20万ウォン水準の趣味費用なら楽しめる」といった意見から、「UIが過度にモバイル志向に近い」「全手動戦闘なので会社員には負担だ」といった反応まで幅広く示されている。一部の利用者はキャラクター能力値を集めて上げる収集型要素が含まれている点を根拠に、「リリース初期の課金構造は無難だが、長期的にどのように展開するかは見守る必要がある」という慎重論も提起した。
NCSOFT関係者は「現在一部で提起された課金構造論争は、インゲーム性能の財貨を直接販売しないという既存方針と矛盾する事案ではない」と述べ、「論争となった項目は月1回のみ購入可能な財貨パッケージにサービス形態で含まれた構成品であり、反復購入による性能強化構造は存在しない」と語った。
AION2発売初日、NCSOFTの株価は寄り付きから急落基調を示した。19日午後3時時点、有価証券市場でのNCSOFTの株価は前取引日比13.63%下落の19万3900ウォンで取引された。AION2発売への期待感が既に相当部分株価に織り込まれていたうえに、大作発売時に繰り返される利益確定の売りが複合的に作用したとの分析だ。市場では当日のアプリストア順位、初期トラフィック、利用者指標など初期成績が短期の株価動向を左右する核心変数と評価される。
NCSOFT関係者は「発売初日の大幅な株価調整は、最近の大作ゲーム発売時に繰り返されてきた利益確定の流れと、市場全般の投資心理がともに反映された結果だ」と述べ、「両アプリマーケットでの1位と台湾での上位入り、ストリーミングプラットフォームでの視聴・配信者数1位など、初期の利用者指標は最近の当社発売作の中で最もポジティブな水準であり、サービス指標だけを見れば懸念よりはるかに堅調に表れている」と語った。
証券街もAION2を通じてNCSOFTが再び成長モメンタムを確保する可能性に注目している。韓国投資証券は「MMORPGの供給減少で大作への待機需要が蓄積しており、AION2にはそれを吸収する潜在力がある」と評価した。来年には「シンダーシティ」「タイムテイカーズ」「ブレイカーズ」など新作3種に加え、既存IPに基づくゲーム4種も相次いで発売される予定だ。リネージュMとリネージュ2Mの中国発売、リネージュWの東南ア・北米・ロシア拡張などグローバルサービスの拡大も続く見通しだ。AION2も来年第2四半期にグローバル発売が予定されており、通年業績への寄与度は次第に拡大するとみられる。
ゲーム業界関係者は「発売直後の興行指標は確認できたが、利用者の認識転換には運営の透明性、BMの一貫性、中長期のコンテンツ供給がカギだ」と述べ、「結局は課金モデルと運営の信頼回復の可否が長期の成否を左右する核心変数だ」と語った.