SKハイニックスが2025年3四半期に借入金より多い現金および現金同等物を確保し、財務健全性を改善した。会社全体の売上に占める米国の比率が70%を突破するなど、高帯域幅メモリー(HBM)中心の事業成長による成果である。
16日、SKハイニックスが最近公示した今年3四半期の事業報告書によると、同社の借入金は24兆0787億ウォンと集計された。前年同期の21兆8448億ウォンと比べて2兆2339億ウォン増加した。これは設備投資と借換(リファイナンス)などが複合的に作用したためだと分析される。
ただしこの期間、現金および現金同等物も同時に増加し、財務健全性の改善を実現した。今年3四半期末のSKハイニックスの現金および現金同等物は1年前と比べ約17兆ウォン増の27兆8544億ウォンと集計された。借入金より約3兆7000億ウォン多い現金および現金同等物を確保した格好だ。現金および現金同等物の規模が借入金を上回ったのは、2019年に純負債状態に入って以来初めてである。
SKハイニックスはHBMを中心に事業を拡大し、このような財務改善を達成したとみられる。SKハイニックスは今年3四半期の累計売上は64兆3200億ウォン、累計営業利益は28兆0367億ウォンを記録した。HBMはDラム全体の売上の40%以上を占めると推定される。今年3四半期に米国販売法人を含む米国(米国顧客)で発生した売上は17兆3457億ウォンで、3四半期の売上(約24兆4000億ウォン)の70.9%を占めた。2020年から2023年までの間は、SKハイニックス全体の売上に占める米国比率は39〜53%程度だった。米国所在のエヌビディア・AMD・グーグル・Meta(メタ)など主要ビッグテック向けの半導体供給が業績成長を牽引した格好だ。
SKハイニックスは10月末の業績発表カンファレンスコールで「今年の業績が予想より大きく改善し、当社の財務健全性が急速に改善している」と述べ、「特に3四半期には2四半期の売上増加に伴う債権回収額が増加したことにより、純現金を達成した」と明らかにした。