サムスン電子が高帯域幅メモリー(HBM)4の核心技術開発に貢献した役職員30人を対象に、4億8,139万ウォン規模の自社株をインセンティブとして支給した。サムスン電子が特定の開発チームに自社株を成果給として支給するのは異例だ。半導体業界では、サムスン電子が最近、顧客企業からHBM4について肯定的な評価を受け、役職員を鼓舞する次元で特別インセンティブを支給したという見方が出ている。
3日、金融監督院の電子公示システムによれば、サムスン電子は10月30日に取締役会を開き、「自己株式処分の件」を議決した。4,790株を開発課題の目標を達成した役職員30人にインセンティブとして支給するというのが主な骨子だ。インセンティブの支給規模は取締役会議決前日の10月29日の終値(1株あたり10万500ウォン)基準で4億8,139万ウォンである。サムスン電子は公示を通じ、今回のインセンティブ支給が「目標を達成した課題の開発人員に対する成果奨励および動機付け目的」だと明らかにした。
サムスン電子は今回のインセンティブ対象者が誰かを具体的には明らかにしていない。ただし半導体業界では、開発目標を達成した10ナノメートル(nm)級の第6世代DRAM 1c開発チームにインセンティブが支給されたという話が出ている。
サムスン電子は世界最大の人工知能(AI)半導体企業であるエヌビディアとともに、1c DRAMが適用されたHBM4に対する性能評価を進めていることが分かった。第5世代「HBM3E」から性能を引き上げたHBM4は、今後のAI産業拡大に伴うメモリー市場を牽引する製品として注目されている。1cは既存の1b工程よりも微細な線幅が適用され、性能面で優れている。サムスン電子はこの技術を基に、業界最高のデータ転送速度である「11Gbps」を達成した。1c DRAMベースのHBM4試作品は顧客企業にすでに出荷済みの状態だ。