米国の中間選挙が50日後に迫るなか、「体感経済」が有権者の投票行動を分ける核心の勝負どころになるとの見方が出ている。

ドナルド・トランプ米大統領。写真は9日(現地時間)、米テキサス州ダラスで開かれた共和党全国大会で演説後に身ぶりで応える様子。/ロイター通信

米政治コンサルタントのチャン・ソングァンD&Aアドバイザリー(Advisory)米国戦略室長は14日(現地時間)、ニューヨーク総領事館が主催したフォーラムで「米国では選挙の6カ月前に有権者の投票先がすでに定まるというのが定説だ」と述べ、このように伝えた。大多数の有権者がすでに支持政党を決めている以上、今後は無党派層を動かすイシューが最終的な議席配分に影響を及ぼすという意味である。

最大の争点は体感経済で、物価安定(affordability)である。イランとの戦争で上昇した燃料費に加え、牛乳・卵など食料品価格も上がったことで、米国人の77%が物価上昇の責任をドナルド・トランプ大統領のせいにしている。

とりわけ、経済および生活費の問題をよりうまく解決できる主体として共和党より民主党を信頼する世論も感知される雰囲気だ。包括関税およびカナダへの報復関税で激戦州の主力輸出産業が打撃を受けており、イラン戦争で肥料輸入に支障が生じるなか、夏の繁忙期(農繁期)を控えた中西部の農家の票心が揺らいだというのがチャン室長の分析である。

トランプ大統領の核心支持層の離反も表れている趨勢だ。2024年大統領選でトランプ大統領を支持した有権者の5分の1が当時の投票を後悔していると答えた。とりわけ2030男性、ヒスパニック系男性、中西部の農業基盤など核心層で支持率が急速に低下している。

このような状況で人工知能(AI)およびデータセンターに関する論争が変数として作用するとみられる。昨年までは無関心の領域だったデータセンターと汎用人工知能(AGI)に対する米国人の世論が今年5月に急速に悪化した。

民主党は年初から選挙メッセージとしてデータセンター規制およびモラトリアムを掲げた。共和党は指導部の「自律対応」指針のもとで、一部の激戦州の知事候補は親トランプ性向であるにもかかわらず、データセンター建設に留保・懐疑的な立場を示している。

このとき中間選挙を前にした有権者感情の本質は「反既得権」だというのがチャン室長の分析である。とりわけ進歩性向のゾラン・マムダニ・ニューヨーク市長とバーニー・サンダース上院議員、保守性向のトランプ大統領とマジョリー・テイラー・グリーン前下院議員の間にはイデオロギー的な差異が存在するが、既存の政界と既得権への不満を刺激するという共通点があるということだ。

チャン室長は、民主社会主義(DSA)候補の健闘も「左傾化」というより、既得権と党指導部に対する累積した不満の表出だと診断した。このような構図のもとで、下院は民主党が多数党を奪還し、上院は共和党が多数党の地位を維持する可能性が大きいと展望した。

歴史的に下院は中間選挙で与党が不利だった点と反既得権感情、民主党支持層の高い投票参加意志が民主党に有利に作用するとの分析である。一方、上院は今回の選挙対象35議席のうち共和党優勢が堅固で、資金力の優位を考慮すると、民主党が競合地をすべて取り込むには構造的な限界があるとみられる。

チャン室長は在米韓国人有権者連帯(KAGC)事務次長、2024年民主党全国大会代議員などを務めた。

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