ドナルド・トランプ米国大統領が、イランに米軍を引き続き駐留させつつ現地の原油を確保できると示唆した。ベネズエラの原油埋蔵量の一部を米国が統制する方式をイランにも適用できるという意味である。
13日(現地時間)ロイターによると、トランプ大統領はアイルランドで記者団に対し「我々は結局(イランから)出ることになる。ベネズエラのように原油を確保するために残留することを決めないのであればだ」と語った。
同時に、ベネズエラ原油を通じて米国が得た収入が「戦争費用を何度も賄って余りある程度だった」と主張した。ロイターはトランプ大統領の発言について「米国がベネズエラの莫大な石油埋蔵量のうち5分の1を掌握しようとする動きと類似した構想だ」と評価した。
トランプ大統領がイランの石油を手中に収めると明言したのは今回が初めてではない。トランプ大統領は3月にフィナンシャル・タイムズ(FT)とのインタビューで「率直に言って私が最もやりたいことはイランの石油を手に入れること(my favorite thing is to take the oil in Iran)だ」と述べた。
その後もトランプ大統領は4月に「ホルムズ海峡を開き、石油を手に入れて大金を稼げる」と語るなど、イラン原油に対する野心を継続的に示した。
トランプ大統領がイランと比較したベネズエラでは、すでに米国の原油掌握の動きが具体化している。トランプ政権は1月、当時のベネズエラ大統領ニコラス・マドゥロを逮捕して米国へ移送したのに続き、米国に協力的なデルシ・ロドリゲス暫定大統領の協力を土台に、世界最大の石油埋蔵量を保有するベネズエラの石油開発を推進した。
8月には、ベネズエラで2番目に大きい民間石油生産企業であるノース・アメリカン・ブルー・エナジー・パートナーズから、ベネズエラ産原油の20%を生産原価で購入する内容の合意を締結した。米国はこの会社の非経営持分35%も確保する。
当時トランプ大統領は、ベネズエラで確保した原油で「『スリーピー・ジョー・バイデン(Sleepy Joe Biden)』により事実上枯渇した国家戦略備蓄油を満たす」と宣言したことがある。
トランプ大統領はイラン戦争発生初期から、米国に敵対的な指導者を排除した後に協力的な指導者と手を組むベネズエラの事例を対イラン政策のモデルとしたとの評価を受けた。実際、戦争発生直後にアリ・ハメネイの次男で対米強硬派に分類されるモズタバ・ハメネイ(57)が有力な後継者として取り沙汰されると、「受け入れられない」とし「我々はイランに調和と平和をもたらす人物を望む」と述べた。
いまやトランプ大統領が『ベネズエラ・モデル』を政治だけでなく経済的側面でもイランに適用しようとしていると解釈される。先に米政治専門メディアのザ・ヒルによると、保守系ヘリテージ財団国家安全保障・外交政策研究所のヴィクトリア・コーツ副所長は、米国がイラン産原油を必要としているわけではないが、イランの石油を確保すれば企業が現地に進出して「産業を再建」できる道が開けるとして、これをベネズエラの事例と比較した。
一方でトランプ大統領はこの日、イランと交渉するとしても米国に有利な「正しい合意」だけを受け入れるとし、「良くない合意はしない」と強調した。また、平和交渉のためにイランが米国に「引き続き連絡している」という主張も繰り返した。