ドナルド・トランプ米大統領は、米中央銀行の連邦準備制度(Fed・FRB)が利下げを行わない場合、米国が赤字を計上している一部の国との貿易を中断せざるを得ないとしてFRBを再び圧迫した。市場は原油価格や消費者物価指数(CPI)などを根拠にFRBの政策金利引き上げの可能性を注視するなか、トランプ大統領が「交易中断」という極端な措置に再言及し、利下げ圧力に動いたとみられる。
トランプ大統領は13日(現地時間)、アイルランド訪問を終え帰国の途に就く直前、空港で取材陣に対し、4日にソーシャルメディア(SNS)「トゥルース・ソーシャル」を通じて明らかにした貿易中断の脅しを実行するのかとの問いに「そのとおりだ。いくつかの国に対してそうする」と述べ、同様の内容を伝えた。
続けてトランプ大統領は「私は選択の余地がない。われわれは他国との(貿易で)赤字を出したくない。黒字を出すか、少なくとも貿易収支の均衡を見たい」とし、「しかし以前の大統領たちは莫大な赤字を許容してきた。われわれは(これを)容認しない」と述べた。さらに「これは一定の期間にわたって行われる」と付け加えた。
先の4日、トランプ大統領はトゥルース・ソーシャルで「利下げをしなければ、われわれが赤字を出している国家との貿易を中断する」と明らかにした。これは15〜16日に予定されたFRBの連邦公開市場委員会(FOMC)を前に、利下げを圧迫したものとみられる。
こうした状況のなか、最近の金利先物市場はFRBが今回のFOMCで利上げする可能性を大きく織り込んでいる。にもかかわらず、この日のトランプ大統領の発言のように、米国が実際に特定国との貿易中断という極端な措置を実施するのか注目する雰囲気だ。
一方でトランプ大統領は、11日にニューヨーク市「グラウンド・ゼロ」で行われた9・11テロ25周年追悼式に出席したゾーラン・マムダニ・ニューヨーク市長と「進歩の象徴」と呼ばれるアレクサンドリア・オカシオ・コルテス(民主・ニューヨーク)連邦下院議員が互いに笑っている姿の映像が拡散したことについて「恐ろしいと思う」と批判した。続けて「そこは笑う場所ではない。特にそのような時はなおさらだ」とし、「非常に重要な式の一部で互いに笑っているという事実は不適切だ」と指摘した。
またトランプ大統領は、同追悼式で9・11テロで夫を失ったある女性が、サウジアラビアが9・11当時果たした役割について正義を実現してほしいと自身に求めたことに関連し、帰国後により多くの記録を公開することを検討すると伝えた。先の11日、米中央情報局(CIA)は9・11テロを実行したアルカイダと、その首領だったオサマ・ビンラディンに関する政府機密資料を大量に公開した。