米国テキサス州ダラスで2日間開かれた共和党の「中間選挙全党大会」で事実と異なる主張が相次いだと、米メディアが11日(現地時間)指摘した。
最も注目を集めた発言はドナルド・トランプ米大統領の「成人1人当たり5000ドル(約670万円)支給」公約である。トランプ大統領は全党大会初日と2日目の9〜10日、共和党が中間選挙で連邦議会の上下両院で多数党を維持する場合、いわゆる「トランプ配当金」を支給すると明らかにした。
トランプ大統領は配当金の主な財源として連邦政府の関税収入を示した。もし成人1人当たり5000ドルを支給するなら約1兆2000億ドルが必要である。しかし2026年度の関税収入は約2100億ドルで、米国の成人に1人当たり約857ドルを支給できる水準にとどまる。
ここに超党派政策センターは、今年2月に連邦最高裁が相互関税を違法と判断して以降、関税収入の半分以上が企業に還付されたと分析した。
配当金の支給に議会承認は不要だというトランプ大統領の主張にも反論が出た。憲法学者のザカリー・プライス教授はCBSに「憲法は議会が支出を承認する法律、すなわち歳出法を制定してはじめて米財務省の資金を支出できると規定している」と説明した。
トランプ大統領は昨年も「政府効率部(DOGE・ドージ)節減額の20%を米国市民に支給」すると明らかにしたが、結局は頓挫した。関税収入を高所得者を除くすべての人に1人当たり2000ドルずつ配当するという約束も守られなかった。
トランプ大統領はまた、関税政策を通じて21兆〜22兆ドルが米国に流入していると主張した。外国企業や各国の対米投資の約束を指したものとみられるが、こうした投資資金は配当金の財源として活用できないうえ、規模自体も大きく誇張されているとCNNは指摘した。
さらにはホワイトハウスのウェブサイトで確認できるトランプ大統領の今任期中の「主要投資発表」規模は11兆2000億ドルである。CNNはホワイトハウスが示したこの数値も実際より誇張されていると説明した。
移民に関する発言も誇張されたことが確認された。トランプ大統領はジョー・バイデン政権が「2500万人」が米国に入るようにしたうえ、民主党が選挙で勝てば「2500万人の不法滞在の外国人に投票権と福祉給付を与える」と主張した。
しかし強硬な移民政策を支持する団体でさえ、米国内の全未登録移民数は2500万人はもちろん2000万人にも大きく満たないと推計している。
トランプ大統領とJD・バンス副大統領は物価上昇の責任をバイデン政権に転嫁し、当時インフレが「史上最高」だったと主張した。
実際、新型コロナのパンデミックが最高潮だったバイデン政権2022年6月の物価上昇率は9.1%まで跳ね上がった。ただし史上最高ではなく、約40年ぶりの高水準だった。その後、バイデン政権最後の月である2024年12月には2.9%まで低下した。