金価格の上昇と中国の消費不振などの余波で、今年上半期の中国における金装身具の消費量が前年より30%急減するなか、主要な金装身具企業3社だけで計1000店を超える店舗が閉鎖した。しかし同期間に中国消費者の金装身具消費額はむしろ増加したことが分かった。現地業界は消費者の金消費のあり方に理由を見いだした。消費者が金の重量よりもデザインや工芸といった製品の付加価値を重視し始め、金装身具市場の消費構造が変化しているとの分析である。
10日付の中国経済メディアである毎日経済新聞によると、今年上半期に中国の主要金装身具企業である周大生(저우다성)は473店を閉店した。老鳳祥(ラオ펑シャン)は439店、周六福(저ウリュウフ)は226店を減らした。これら3社だけで半年間に1138店が姿を消したことになる。さらに香港のジュエリーブランドである周大福(저ウダフ)も昨年3月末から今年3月末までに中国で969店を減らした。
周大生は上半期報告書で「加盟店の在庫補充の意向が持続的に低調な状態だ」とし「全般的に在庫を減らす戦略を取っている」と明らかにした。実際、世界金協会(WGC)の報告書によれば、今年上半期の中国における金装身具の消費量は合計136トンで、前年同期より30%減少した。減少幅もさらに拡大した。
◇ 消費量30%↓・消費額5%↑…「消費目的が変化」
しかし金装身具の消費額は正反対の動向を示している。WGCの報告書によると、今年上半期の金装身具消費額は1437億元(約2兆86610億ウォン)で、前年比5%増加した。消費量が30%減少したことと対照的である。
金価格の上昇で製品価格自体が高くなった影響も大きいが、報告書は金装身具の消費目的が変わっていると分析した。WGCによれば、中国の金装身具市場で本人が直接着用するために購入する「自家着用」の需要比重は2024年の27%から今年は44%まで上昇した。
結婚や贈答などのための購入から離れ、自らが着用する装身具として金を選ぶことで、望むデザインやスタイルを重視する消費が増えているということだ。これは金装身具を単純に「金の重量と価格」だけで評価しない消費者が増えているという意味でもある。金価格の上昇で購入重量は減る一方でも、自身の嗜好や個性を反映できるデザインや工芸など製品の差別化された価値には消費を続けている状況だと分析される。
◇ 金企業は「店舗拡大」から「製品差別化」競争へ
これに伴い金装身具企業の競争方式も変わっている。単に店舗数を増やし金を多く販売する方式から離れ、デザインや工芸、文化的意味、ブランド価値などを前面に出して消費者の財布を開かせる市場へと変わっているとの分析である。
現地業界はとくに金装身具市場が「高級工芸品」と「軽いアクセサリー」に二極化していると診断した。周大生は今年の半期報告書で、金装身具市場の消費層が明確に分かれているとし、所蔵用の高級工芸品は芸術的価値と資産保全を重視する高所得層を狙い、軽いアクセサリー製品は低価格と多様なデザインを前面に出して若い消費者を狙うと分析した。
実際、高級伝統工芸を前面に出してきた代表ブランドの老舗黄金(ラオプーファンジン)の今年上半期の売上高と純利益はそれぞれ二桁増加し、若い消費者を狙った潮宏基(チャオホンジ)も売上高と純利益がともに増加したことが分かった。一方、周大生、老鳳祥、周六福など主要企業は同期間に売上高と純利益がともに減少した。市場低迷の中でも消費者の嗜好と価格帯に合わせて製品を細分化した企業が相対的に健闘したということだ。
毎日経済新聞は「金価格が高くても人々が金装身具を買おうとする熱気が完全に消えたわけではなく、ただ消費のロジックが変わった」とし、金価格と重量中心の競争から離れ、製品のデザインや文化的意味、ブランド価値で消費者を引きつける競争が本格化していると分析した。