9日、毛沢東・前中国国家主席の死去から50年を迎え、中国各地で追悼が続いている。官製メディアがその生涯と業績を強調する報道を出している一方で、中央政府レベルの追悼行事は開かれなかった。
中国共産党機関紙の人民日報は9日、ソーシャルメディア(SNS)アカウントで「毛沢東は現代中国の偉大な愛国者であり民族の英雄」「中国人民を導き、自らの運命と国家の様相を徹底的に変えた一世代の偉人」と表現した。
中国中央テレビ(CCTV)も「50年前のきょう、毛沢東同志が逝去した」としてその生涯を紹介し、「偉人を追悼しながら中国は前進する」と報じた。
北京の天安門広場にある毛主席紀念堂には追悼客が押し寄せた。北京市政府などによると、紀念堂はこの日、午前8時から正午までの通常の営業時間に加え、午後2時から5時まで追って開放した。この紀念堂は6日夜時点で12日までの参拝予約がすべて締め切られた状態だと伝えられている。
毛沢東の故郷である湖南省シャオシャン(韶山)にも全国各地から追悼客が集まった。中国の現地メディアはこの日、シャオシャンの毛沢東広場の毛像の前に追悼客が捧げた花輪が列をなし、早い時間から各地から来た人々が広場に集まり彼を追悼したと報じた。
ただし中央指導部レベルの追悼行事は開かれなかった。中国は1996年に設けた規定で、党・国家指導者の逝去の忌日には別途の記念行事を開かないという原則を定めた経緯がある。最高位級の要人が北京の天安門広場内の毛主席紀念堂を訪れたという知らせも伝わっていない。
1976年に死去した毛沢東は、1949年の中華人民共和国成立後に初代国家主席を務めた。土地改革と大躍進運動、文化大革命を推進し、中国の社会・経済体制を大きく変えたが、その過程で深刻な社会的混乱と人的被害が発生した。中国では建国の指導者として評価される一方で、その統治と政策に対する批判的な評価も続いている。