リオン・パネッタ元米国防長官が、米国とイランが出口のない膠着状態に陥ったとして、戦争が今後6カ月以上続き、別の「終わりなき戦争」になり得ると警告した。パネッタ元長官はバラク・オバマ政権で国防長官と中央情報局(CIA)長官を務めた。
6日(現地時間)英紙ガーディアンによると、パネッタ元長官は「米国とイランが悲惨な膠着状態に陥り、戦争を終わらせる選択肢もほとんどないことは明らかだ」とし、「この戦争が解決されないまま6カ月はさらに続く可能性が大きい」と語った。
パネッタ元長官は、イラン戦がイラク戦とアフガニスタン戦に続き中東で起きたもう一つの失敗した戦争になり得ると見通した。終戦や交渉に向けた明確な突破口なく長期戦に固定化しかねないということだ。
パネッタ元長官は、トランプ大統領には三つの選択肢があると分析した。戦争の失敗を認めて撤収するか、米・イランが報復攻撃をやり取りする現在の膠着状態を維持するか、米国がホルムズ海峡を掌握してイランの影響力を排除する方法である。
ただしパネッタ元長官は、トランプ大統領が失敗を認めて退く可能性は小さいとみた。現在のような攻防を続ける場合、すべての当事者が懸念していた中東の長期戦に発展しかねないとも警告した。
パネッタ元長官は3月にも、トランプ大統領がイランのホルムズ海峡統制力を排除するために戦争を拡大するのか、失敗したという評価を甘受して勝利を宣言した後に撤収するのかをめぐり、進退窮まった状況に陥ったと分析した。
パネッタ元長官は、トランプ大統領はいまも「絶対的に」同じ立場だとして「自らを閉じ込めた」と指摘した。続けて「トランプ大統領は海峡を開放するために必要な措置を取るか、実際にはそうでないのに膠着状態で勝っているかのように振る舞い続けるしかない」と述べた。
米国が戦争に勝てるのかという質問には「米国の姿勢が劇的に変わり、ホルムズ海峡の再開が最優先目標であることを明確にする場合にのみ可能だ」と答えた。
米国防総省の内部混乱も批判した。パネッタ元長官は「米軍は、国防総省と指揮体系が極度に混乱し責任者がいないかのような時期に戦争に臨んでいる」とし、「イランをはじめとする敵対国は、米国が実際に軍事力を行使する能力に弱点があると見ている」と述べた。
続けて「中国とロシア、北朝鮮、テロ勢力、イランなど主要な敵対国に、米国が弱いというメッセージを送っている点が最も懸念される」とした。米国防総省は、ピート・ヘグセス国防長官の指揮の下で正常に任務を遂行しており、組織が混乱に陥っているという主張は根拠がないと反論した。
パネッタ元長官は、トランプ大統領が終戦交渉が差し迫っているとかホルムズ海峡が開いているという誤った主張を繰り返し、信頼を失ったと評価した。さらに「本当の問いは、トランプ大統領が実質的な成果を上げるための決断をするかどうかだ」とし、「現在トランプ大統領は信頼を欠くだけでなく、どのような脅しをしても完全に無視される最悪の状況に置かれている」と述べた。