399ドル(約52万ウォン)の小型アヒル型ロボット「マイクロダック(Microduck)」が世界中の開発者の関心を集め、中国では直接の複製品づくりのブームまで起きている。数カ月待って配送を受ける代わりにこのロボットを自作しようとする開発者が殺到し、ロボットに搭載された中国製半導体や関連部品まで品薄現象を引き起こしている。
7日、中国の経済メディアである第一財経などによると、小型二足歩行ロボットのマイクロダックは、人工知能(AI)オープンソースプラットフォームのハギングフェイス(Hugging Face)のロボット部門子会社であるフランスのポレン・ロボティクス(Pollen Robotics)が開発した。高さ25cm、重さ800g未満でアヒルのような外形をしている。15個のモーターとカメラ、距離センサー、慣性計測装置(IMU)などを備え、歩行や着座に加えて、転倒後に起き上がることもできる。くちばし形状の装置で小物をつまむ機能もある。
◇ 配送を待っていた中国の開発者「自分で作る」複製ブーム
マイクロダックは先月27日の公開直後、グローバル市場で爆発的な反応を得ている。中国の協力製造社であるシーディーコージー(矽递科技)側は第一財経に「爆発的な受注増で生産計画を調整中だ」とし「製品設計が比較的複雑でサプライチェーンが困難に直面しており、複数のチップメーカーと協力している」と明らかにした。
人気の要因は、マイクロダックのソフトウエアが公開されている点である。ロボット制御プログラムや仮想空間でロボットを訓練する強化学習ツール、訓練した動作を実機に適用するソフトウエアまで公開されており、ユーザーは自ら行動を学習させ、新機能を作ることもできる。単なるロボット玩具ではなく、一種の開発プラットフォームというわけだ。
中国ではマイクロダックが「機械アヒル(机器鸭)」と呼ばれ、開発者の間で別のブームが生じている。「数カ月待って配送を受けるくらいなら自分で作る」として部品を調達し、複製品の製作に乗り出した。会社側が公開したモデルを基に組立図を逆算で抽出し、カメラやサーボモーター、プリント基板(PCB)、バッテリーなどの部品をそろえ、三次元(3D)プリンターで製作する方式だ。
◇ 部品価格が5倍に上昇… 中国「ロックチップ」製品が品薄
これにより関連部品の供給不足現象まで現れている。特に目を引くのは中国半導体企業ロックチップのプロセッサーだ。プロセッサーは機器の頭脳の役割を担う半導体チップを指すが、マイクロダックにはロックチップの「RK3566」チップがメインプロセッサーとして搭載された。すると同じチップを搭載した開発ボードまで品薄となり、価格が135元(約2万7083ウォン)から最大700元(約14万ウォン)まで5倍以上に上がったと伝えられる。
第一財経は「その結果、ロボット1台を自作するのにかかる費用が元の製品価格を上回る事例も出ている」とし、ある開発者は半製品の製作に5000元(約100万ウォン)以上を投入し、一部の開発者は1万元(約200万ウォン)以上を支出して製品を作ったと伝えた。
第一財経は、開発者が自らロボットを学習させ新機能を追加できるマイクロダックのヒットは、高価な産業用ロボットではなく、一般消費者が購入して直接活用できるロボット市場の可能性を示すと評価した。業界関係者は「真の『パーソナルロボット』時代に入るために最も重要なのは、ロボットが人間に提供する価値が販売価格を上回ることだ」と述べ、「マイクロダックの爆発的な人気はこれを示す強力な事例だ」と語った。