南アメリカ南東部に位置する英国領フォークランド諸島をめぐり、最近、英国とアルゼンチンの間で領有権紛争が再燃している。支持率低下に直面したハビエル・ミレイ・アルゼンチン大統領がフォークランド領有権問題を再び前面に掲げる中、これまで英国側に立ってきたドナルド・トランプ米国大統領が最近あいまいな態度を示し、今後の米国の動向にも関心が集まっている。

ハビエル・ミレイ アルゼンチン大統領 / AFP=聯合

3日(現地時間)の主要海外メディアによると、ミレイ大統領は最近、フォークランド諸島を「アルゼンチン人としてわれわれが持つ最も重要で神聖な大義」だと表現し、この日の夜の国民向け演説を通じてフォークランド諸島に関する外交的進展の詳細を発表すると明らかにした。ミレイ大統領は演説に先立ちソーシャルメディア(SNS)でも「国家の核心的利益においてこの問題より重要で戦略的な案件がどこにあるのか」と強調した。

ミレイ大統領が就任当初からフォークランド領有権問題を前面に掲げてきたわけではない。マーガレット・サッチャー元英国首相を尊敬すると明らかにしてきたミレイ大統領は、2023年の就任以降、英国との関係を改善して新たな対話チャネルを開き、訪英まで推進するなど、比較的友好的な態度を示していた。このためアルゼンチン国内では、ミレイ大統領が英国海外領土であるフォークランド諸島に対する自国の領有権主張に消極的だという批判も出ていた。

しかし最近、支持率が下落する中でミレイ大統領はフォークランド領有権問題を再び前面に掲げている。ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)は「支持率低下に直面したミレイ大統領は、長らく活用されてきた民族主義的カード、すなわち英国が実効支配している南米沿岸のフォークランド諸島に対する領有権主張をいっそう積極的に前面に出している」と評価した。

実際、ブルームバーグ通信がアトラスインテルに委託した世論調査によると、1月に50%を超えていたミレイ大統領の支持率は7月に37%まで落ち、在任期間中の最低水準を記録した。経済への不満が高まる中で、来年の大統領選で左派候補らを相手にミレイ大統領が勝利できるかについての疑問も強まっているとWSJは伝えた。

フォークランド領有権問題は、アルゼンチンで国民的結束を引き出せる代表的な案件である。アルゼンチン本土から約500km離れた南大西洋のフォークランド(アルゼンチン名マルビナス)諸島は現在、英国が実効支配しているが、アルゼンチンは古くから自国の領土だと主張してきた。

3月、フォークランド諸島(アルゼンチン名マルビナス諸島)のスタンリーの背後にトゥンブルダウン山がそびえる。/ AP=聯合

1816年にアルゼンチンがスペインから独立した後、フォークランド諸島に自国民を移住させると、英国も同地に自国民を送り、1833年に英国領であると宣言した。両国は1982年にフォークランド諸島をめぐって戦争まで起こし、英国が勝利して現在の支配構造が続いている。現在フォークランドには約3200人の住民が居住しており、ほとんどが英国系住民で英語を使用する。

これまで英国側に立ってきたトランプ大統領のあいまいな態度も、ミレイ大統領に有利な環境を生んだ。米国は歴史的に英国のフォークランド諸島実効支配を認めつつも、領有権紛争自体については中立的立場を維持してきた。しかしトランプ大統領は先月31日、このような立場が再検討対象に上った「いくつかの」外交政策の一つであると示唆した。

AP通信によると、トランプ大統領はこの日、英国のGBニュースとのインタビューでも、フォークランドが再び攻撃を受けた場合に英国側に立つのかという質問に明確な回答を避けた。代わりに欧州の友邦かつ同盟である英国への不満を重ねて示した。トランプ大統領はフォークランドに対する直接の回答の代わりにイランとの紛争に言及し、「あなたたちは石油の相当部分をホルムズ海峡を通じて供給されているのに、私を助けるために乗り出さなかった」と不平を述べた。

前月7月には、北中米ワールドカップ準決勝のアルゼンチン対イングランドの試合終了後に、一部選手が「フォークランド諸島はアルゼンチンのもの」を意味するスペイン語の文言が書かれた横断幕を競技場で広げ、論争を呼んだ。当時ホワイトハウスは「アルゼンチン代表は米国の地でそのような発言(フォークランド諸島領有権主張)をする機会と能力を備えている」として選手らを擁護する姿勢も示した。

英フィナンシャル・タイムズ(FT)は「フォークランド領有権問題は依然としてアルゼンチン国民を結束させる最も強力な国家的アジェンダだ」とし、「アルゼンチン経済が減速しミレイ大統領の人気が下落する中で、ミレイ大統領の近しい同盟であるトランプ大統領が、こうした批判に対抗できる機会を作ってくれた」と伝えた。

ブエノスアイレスの政治コンサルタント、セルヒオ・ベレンシュタインは「トランプが空疎な言葉を二言三言投げると地震が起きるような波紋、いわばバタフライ効果が発生する」とし、「ミレイは指導力を取り戻すために良いニュースを切実に必要としており、(トランプの)今回の発言はミレイが逃せない機会だ」と分析した。

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