ネパール・中国国境のヒマラヤ山岳地帯を襲った大規模洪水で死者が少なくとも804人に増えるなか、3000人を超える行方不明者の捜索・救助作業が続いている。韓国人行方不明者9人を捜す捜索作業は現在、悪天候と現地当局の運航許可の遅延で難航している。
大洪水発生から5日目の30日(現地時間)、CNNなどによると、ネパール警察は26日に北部バグマティ州一帯で発生した大規模洪水でこの日までに788人が死亡したと明らかにした。中国側が発表した死者16人を合わせると全体の死者は804人、行方不明者は3048人に達する。
現地では3000人を超える行方不明者を捜す大規模な捜索・救助作業が続いている。とりわけ100人以上が閉じ込められていると推定される水力発電所トンネルに進入路を開け、パイプを通じて空気を注入しており、奇跡の生還の知らせが伝わるか注目される。
ただし豪雨で川の水位が上がり追加の氾濫懸念が高まっているうえ、専門装備と救助能力も不足しており、捜索作業は容易ではない状況である。
韓国人行方不明者9人を捜す捜索作業も難航している.
当初、韓国政府合同の迅速対応チームと斗山エナビリティはそれぞれが手配したヘリ1機ずつ、計2機を投入して行方不明となった韓国人9人を捜す計画だった。
しかし現地の企業対応チームなどによると、斗山エナビリティは前日に続きこの日もヘリ1機の運航許可を申請したが、結局ヘリを飛ばすことができなかった。
午前は悪天候で、午後はネパール当局の外国ヘリ運航不可方針によりヘリを運航できなかった。気象条件と第2次洪水の懸念など刻々と変化する現地状況も捜索を阻む要因である。川の水位が瞬く間に上がるうえ、狭い峡谷に救助ヘリが集中することも安全上の脅威になり得るとネパール当局はみている。
斗山エナビリティは現場でネパール当局のヘリ運航許可が出るのを待っている。
南東発電も手配したヘリの運航許可を申請して承認を待ったが、許可を得られなかった。南東発電は28日、ネパール軍当局の承認を得て洪水被災地域を一度捜索し、救援物資を投下した。
28日を最後に企業が手配したヘリは離陸できていない。29日には政府迅速対応チームのヘリだけが2回捜索に出動し、30日にはヘリによる捜索が実施できなかった。
行方不明者の家族は捜索が遅れると「ゴールデンタイムは完全に過ぎた」とし「ヘリを一度でも多く飛ばしてほしい」と訴えている。
一方、ネパール政府は輸送用大型ドローンとDNA検査キット、遺体保管用の冷凍施設など捜索・救助に必要な特殊装備と専門人員の支援も国際社会に要請した。
これに対し米国とカナダはそれぞれ約360万ドル、欧州連合(EU)は250万ドル(ハンファ34億5000万円)、英国は500万ポンド(約93億4300万円)、マレーシアは100万ドル(約13億8000万円)の支援を約束した。
国連は250万ドルの緊急支援資金を執行し、国際赤十字・赤新月社連盟(IFRC)はネパール支援に100万ドル以上を割り当てる一方、3100万ドル規模の緊急募金に乗り出した。