ネパールと中国チベットの国境地帯を襲った破壊的な洪水と地滑りで数百人が死亡し、3000人に迫る行方不明者が発生するなか、ネパール政府が事態収拾に向け国際社会に専門的な技術支援を緊急要請した。ネパール政府は気象悪化で一時中断していた捜索・救助活動を29日に再開したが、被害規模があまりに大きく収拾に大きな困難を抱えている。ネパール当局は崩壊した被災地域を再建するには最大50億ドル(約6兆9000億ウォン)が必要になるとの見通しを示した。

29日(現地時間)にロイターなど主要メディアの報道を総合すると、ネパール当局は前日、雨と霧で止まっていた行方不明者の捜索作業をこの日午後に再開した。先だって26日に氷河崩壊で始まった今回の洪水と地滑りが橋梁や発電所など主要施設を襲い、ネパールで少なくとも669人、チベットで7人が死亡した。所在が把握されていない行方不明者はネパールで2426人、チベット・ジロン県近郊で554人など、合わせて2980人に達する。このなかにはインドを出発して聖地巡礼に向かったヒンドゥー教徒を含め、外国人が少なくとも540人含まれていると把握されている。

29日、ネパールのヌワコット地域でトリシュリ川とタディ川が合流する地点が洪水の影響で冠水した様子。/聯合ニュース

甚大な人的被害に加え国家の主要インフラが破壊され、再建にはネパール全体の国内総生産(GDP)比で最大10%に相当する資金が必要になる見通しだ。スワルニム・ワグレ・ネパール財務相はロイターのインタビューで「これはあくまで推定値であり、具体的な損失と被害を評価している」と述べ、再建に約40億ドルから50億ドルが必要だと明らかにした。

人口3000万人規模の貧しいヒマラヤ国家であるネパールは、自主的な救助活動と被害収拾に限界を感じ、友好国に支援を求めた。シシル・カナル・ネパール外相は、土砂に埋まった生存者の救出、寸断された交通・通信網の復旧、犠牲者の身元確認のための遺伝子(DNA)検査の分野で、専門的な海外支援が切実だと訴えた。

ネパールと国境を接するインド政府は医薬品や食料など救援物資60トンを空輸し、災害対応要員を派遣した。チベットの一部が同じ災害に見舞われた中国もトンネルの専門家5人を緊急派遣し、生存者の捜索に力を貸した。マレーシア政府も連絡が取れない自国民91人を捜すための連絡窓口を設け、救助当局と協力している。

災害発生から3日目を過ぎ、現場の状況は次第に劣悪になっている。ネパール・チトワン地域の行政当局は公式告知文を通じ、腐敗が進んで身元を特定できない遺体が収容されていると発表した。当局は伝染病の蔓延という二次被害を防ぐため、激しく損傷した遺体は遺伝子標本だけ採取した後、空き地に埋葬する方針を定めた。首都カトマンズの病院周辺には行方不明者の家族が集まり、塀に貼られた遺体の写真を見て肉親を探しているとロイターは伝えた。

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