米国が民間投資家が敬遠するアフリカのレアアース事業に直接資金を投じている。事業リスクが大きく収益性の確保が難しいため民間資金がなかなか流入しないが、レアアースの対中依存度を下げるため、米国政府が民間が嫌う初期段階の投資リスクを甘受して動いたということだ。
19日(現地時間)ロイター通信によると、米国国際開発金融公社(DFC)はマラウイ、アンゴラ、マダガスカル、南アフリカなどアフリカ4カ国のレアアースプロジェクトに総額6,280万ドル(ハンファ約874億ウォン)を投資する方針だ。現在、総資金のうち約5,000万ドル(約696億ウォン)は南アのパラボラ(Phalaborwa)レアアースプロジェクトに割り当てられた。このプロジェクトはアイルランド・ダブリンの鉱業投資会社テックメット(TechMet)が支援している。
DFCがアフリカのレアアース事業に資金を投じる背景には中国がある。レアアースは電気自動車や風力タービン、防衛産業などに使われる磁石の核心原料だ。中国は世界最大のレアアース生産国であり、グローバルサプライチェーンで圧倒的な影響力を持つ国とされる。近年はレアアース関連の輸出統制も強化してきた。
対中レアアース依存度が高いという認識とは別に、民間投資家はアフリカのレアアース事業に容易に資金を投じていない。DFC関係者は、アフリカのレアアースプロジェクトのリスクが相対的に高いうえ、中国の市場介入がレアアース価格やプロジェクトの事業性を損なう可能性があるとの懸念から、投資家が慎重な姿勢を見せていると説明した。
業界ではレアアースプロジェクト自体の経済性が不確実だとの指摘も出ている。オリンピア・フィルチ・クリティカル・ミネラルズ・アフリカ(Critical Minerals Africa)の戦略責任者は、現在発表されているレアアースプロジェクトがネオジム・プラセオジム磁石の需要に比べてはるかに多いと述べた。供給事業は相次いで推進されているが、これを裏付けるだけの需要が十分かは不確実だという意味だ。
それでも米国としては、レアアースのサプライチェーン多角化のために中国以外の地域で供給基盤を確保する必要がある。とりわけ民間資本だけでは事業推進が難しいアフリカで、DFCはプロジェクトのリスク負担を下げ、民間資本が入ってこられる段階まで事業を引き上げる方式で、西側と連携した重要鉱物のサプライチェーン構築に乗り出している。アフリカは現在、DFCの世界全体の投資ポートフォリオの約20〜25%を占める。
このように米国のアフリカにおけるレアアース投資は、中国に集中した重要鉱物のサプライチェーンを多角化しようとする動きとみられる。民間投資家が事業リスクと中国の市場影響力を理由に投資をためらう状況でも、対中レアアース依存を下げるには中国以外の供給基盤を確保する必要があるためだ。結局、米国が先に資金を投じて事業リスクを低減し、民間投資を呼び込めるかが、アフリカを新たなレアアース供給地として育てるカギとなる見通しだ。