ドナルド・トランプ米大統領が議会承認なしに着工して違法との論争に巻き込まれた「ホワイトハウス宴会場」工事を、急ピッチで押し進めている。連邦裁判所の工事中止命令にもかかわらず、現場に大規模な人員を投入し、司法の判断が下る前にできる限り建物を完成させようとしている様子である。

米ワシントンD.C.のワシントン記念塔の窓から見たホワイトハウスと、新設ヘリ着陸場を含む進行中の宴会場工事現場。/聯合ニュース

18日(現地時間)のニューヨーク・タイムズ(NYT)によると、トランプ政権は連邦最高裁に提出した書面で、4億ドル(5600億ウォン)規模の宴会場工事がすでに約65%終わったと明らかにした。工事現場には250人の人員が投入され、「週7日、1日20時間」体制で休みなく稼働しているという。地下5階、地上21m規模の骨組み工事が仕上げ段階に入るなか、政権は今週だけで鉄筋453トンを設置し、コンクリート2294㎥を追加打設する計画だ。

ジョシュア・フィッシャー米ホワイトハウス管理行政局長は最高裁に対し「工事はすでに後戻りできない川を渡った」と述べ、「原子力発電所級のコンクリートで施工しており、最高裁が撤去命令を下しても建物を解体する物理的手段がない」と主張した。

ローレンス・トライブ米ハーバード大学憲法学名誉教授は「工事をやり切って不可逆の現実にし、裁判所のブレーキを無力化しようという計算だ」と指摘した。

今回の攻防は、トランプ大統領が昨年10月、議会承認なしに第2次世界大戦当時に建てられたホワイトハウス東館(イーストウィング)を電撃的に撤去したことから始まった。約1000人を収容できる8270㎡規模の豪華な宴会場を建設する構想だったが、グーグル、アマゾン、パランティアなど企業からの民間寄付金で事業費を賄う事実まで伝わり、適法性をめぐる論争が渦巻いた。

結局、全米歴史保存協会(NTHP)が昨年12月に工事差し止めの仮処分を申し立てた。第1審裁判所が3月末に地上部工事の中止を命じたのに続き、ワシントンDC連邦巡回控訴裁判所も7日、政権の権限乱用を認めて第1審判決を維持した。

当時の控訴裁判所合議体は「大規模宴会場の新築の可否は議会が決める事案であり、行政が恣意的に処理すべき問題ではない」とし、「いかなる大統領も『国民の家』であるホワイトハウスの所有者ではなく、一時的に滞在する賃借人にすぎない」と判断した。

裁判所はただし、地下バンカーなど国家安保関連工事のみ例外として認め、政権が上告できるよう判決の効力を14日間猶予した。

トランプ政権が工事の速度を引き上げた背景には14日の猶予期間がある。控訴裁判所が命じた地上部工事中止の効力が22日に発効するため、その間に地上の骨組みをできる限り完成させ、裁判所の執行停止や撤去命令そのものを無力化する狙いと解される。

同時に政権は最高裁に対し「安保ロジック」を前面に出した総力戦を展開している。D・ジョン・サウアー米法務次官は最高裁弁論で「大統領は単なる賃借人ではなく行政の長だ」とし、「宴会場はミサイルとドローン攻撃に耐える防弾・防爆施設であり、指揮統制施設として地下軍事バンカーと切り離せない国家安保の必須施設だ」と反論した。

トランプ大統領は裁判所の判断をめぐり「この複合施設は将来の大統領たちを守るためのものだ」とし、「政治的動機で下された違法な判決こそが国家安保への脅威だ」と非難した。

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