ドナルド・トランプ米国大統領の娘婿であり米国側交渉代表であるジャレッド・クシュナー中東特使が、膠着状態に陥ったガザ地区の停戦交渉の打開策を模索するため、16日(現地時間)にパレスチナ武装政派ハマスの指導部と異例に会談した。
AFP通信によると、クシュナー特使はこの日、エジプトの地中海沿岸都市エル・アラメインで、エジプト・カタール・トルコ(トゥルキエ)関係者が同席する中、先月ハマスの首長に就任したハリール・アル・ハイヤらハマス代表団と会合した。
会談に詳しい消息筋は、ハマスが今回の会談で米国主導の停戦合意を履行する意思を再確認したと伝えた。ただしハマスは、武装解除など第2段階のロードマップ履行に先立ち、イスラエルがガザ地区への攻撃を中止し、領土を区切るいわゆる「イエローライン(yellow line)」の外へ撤収すべきだと要求したとされる。
今回の会談は、ガザ地区におけるハマスの武装解除とイスラエル軍撤収を骨子とする米国主導の「15項目ロードマップ」を再生させるために設けられた。ある域内当局者は、クシュナー特使がベンヤミン・ネタニヤフイスラエル首相と会う前に、ハマスからロードマップ、特に武装解除について確約を得ることが目的だったと説明した。
ハマスはこの日声明を出し、平和委員会と仲介国に対し、イスラエルが第1段階合意に基づく義務を履行し、攻撃と侵入を中止する一方で、米国が仲介した停戦案の第2段階ロードマップを承認するよう圧力をかけてほしいと訴えた。
ガザ戦争終結に向けた外交努力は昨年の停戦締結以降10カ月以上続いているが、核心争点であるハマスの武装解除とイスラエル軍撤収を巡る対立により進展を見せていない。
ネタニヤフ首相は先週、米国のロードマップに反対の立場を示した。ロードマップは、イスラエル軍が攻撃を中止しガザ地区から撤収する間、ハマスが段階的に武器を放棄する内容を盛り込んでいる。これに対しネタニヤフ首相は、ハマスが完全に武装解除されるまでイスラエル軍はガザ地区内の陣地から撤収しないという立場だ。
クシュナー特使は17日、ネタニヤフ首相と会い、イスラエルの反対で漂流している和平案の突破口を模索する予定である。しかし10月の総選挙を控えるネタニヤフ首相が連立の右派政党と右派性向の有権者に配慮しており、会談が実際の進展につながるかは不透明だ。
サウジアラビアとアラブ首長国連邦(UAE)をはじめとする中東諸国は先に共同声明を出し、イスラエルのロードマップ拒否を糾弾して圧力を強めた。ヨルダンとパキスタン、インドネシア、停戦仲介国も声明に同調した。
ホワイトハウスはクシュナー特使のハマス面談などに関する質問を平和委員会に回したが、平和委員会は即時の見解を示さなかった。