自閉症と失読症を乗り越え、黒人として最年少で英国ケンブリッジ大学の教授に任用されたジェイソン・アデイ(41)前教育社会学教授が、盗用をめぐる論争の中で辞任した後、自宅で死亡した状態で見つかった。
英国日刊紙ガーディアンによると、警察は14日(現地時間)アデイがロンドン南部の自宅で死亡した事実を確認した。警察は他殺の痕跡はないと判断した。
ガーナ出身の移民家庭に生まれたアデイは、37歳だった2023年にケンブリッジ大学で最年少の黒人教授に任用された。しかし学界で論文盗用疑惑が浮上し、11歳まで話せず18歳になってようやく読み書きできるようになったという自閉症・失読症の経験も虚偽ではないかとの疑惑が提起された。アデイは5日、ケンブリッジ大学が不正行為の有無を調査すると発表した直後に教授職を退いた。
アデイは2012年ロンドン五輪の際、聖火リレー走者として走ったこともある。
ニューヨーク・タイムズ(NYT)は「アデイに対する疑問は、彼の死によって容易には消えないだろう」としつつ、「その疑問は個人に関するものであると同時にケンブリッジ大学に関するものでもあるためだ」と報じた。NYTは「ケンブリッジ大学がアデイを面接した当時、アデイはようやく学界に足を踏み入れた新進研究者であり、『国際的水準の優れた研究業績』がなく、大学自身の基準では教授職に『資格不足』だった」とし、「ケンブリッジ大学は多様性確保への圧力を受けていた時期にアデイを採用した」と報じた。
サディク・カーン・ロンドン市長は「アデイは悪意ある公開リンチの犠牲者だった」と述べ、「アデイの死は悲劇だが、我々すべてに改めて警鐘となるべきだ」と語った。
アンディ・バーナム英国首相は「いろいろな意味で悲劇だ」とし、「今は拙速に判断する時ではなく、なぜこうなったのかを省察する時間だ」と述べた。