エネルギー確保のためロシアとの関係改善を模索してきた日本の高市早苗政権の対ロ外交が試練に直面している。ウラジーミル・プーチン露大統領が日本と領有権を巡り対立するクリル列島を初めて訪問し、両国関係が再び悪化する可能性が高まったためだ。

高市早苗日本首相。聯合ニュース

プーチン大統領は前日の13日(現地時間)、ロシアが実効支配し日本が「北方領土」と呼んで領有権を主張する南クリル列島のエトロフ島を訪れた。プーチン大統領が日本と領有権を争うクリル列島を直接訪れたのは初めてである。

日本政府はプーチン大統領の訪問に強く抗議した。高市首相は「北方領土は歴史的にも国際法上も日本固有の領土であり、今回の訪問に対して強く抗議する」と明らかにした。続けて「プーチン大統領のクリル列島訪問は日本国民の感情を傷つけ、両国の関係回復を難しくした」と述べた。

ロシア外務省は日本の強い抗議に対し「厚顔無恥な干渉」だとして容認できないと反論した。マリア・ザハロワ露外務省報道官は「日本当局者はロシア大統領が自国のどの地域を訪問できるかにまで干渉する段階に至った」とし、「こうした発言は政治的に根拠がなく侮辱的で、法的にも無効だと見なして断固拒否する」と非難した。

日本とロシアの関係は2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻以降、急速に悪化した。日本が米欧とともに対ロ制裁に同調すると、ロシアは日本を「非友好国」に指定した。その後、首脳・閣僚級の対話や次官級協議が中断され、実務者間の接触も大きく減った。

しかし2月の米国によるイラン攻撃を契機に状況が変わり始めた。原油輸入の約90%を中東に依存する日本がエネルギー調達先の多角化を迫られる中で、高市政権もロシアとの関係管理に乗り出したためだ。

高市政権はロシアとの接触を少しずつ増やしてきた。5月には経済産業省と外務省の高官がロシアを訪れ、現地の経済当局者と会合を持ったほか、日本企業10社の幹部と経団連関係者も一部日程に同行した。

先月には茂木敏充日本外相がフィリピンで開かれたASEAN(東南アジア諸国連合)関連外相会議の晩餐でセルゲイ・ラブロフ露外相と会い、二国間関係や地域情勢などを協議した。日本とロシアの外相が接触したのは5年ぶりだった。

ただ、日本経済新聞は日本の対ロ接近が米欧などと十分に調整されないまま進んでいると指摘した。高市首相は7月、ウクライナ支援問題が議論された北大西洋条約機構(NATO)首脳会議に出席しなかった。就任以降、ウォロディミル・ゼレンスキー・ウクライナ大統領と対面会談を行っておらず、電話会談も昨年11月の1回にとどまった。

こうした中でプーチン大統領が領有権係争地域を直接訪れたことで、日本の対ロ関係改善の動きにもブレーキがかかる可能性が高まった。ツルオカミチト慶応大国際安全保障学教授は「日本がロシアに敵対的ではないという姿勢を示そうとした時に返ってきた答えがこれだ」とし、「高市政権の全体として、外交政策上ロシアをどう位置付けるかについて十分な議論が行われていないようだ」と指摘した。

日本としては中国とロシアに同時に向き合う負担も増している。高市首相が昨年11月に「台湾有事」に言及して以降、中日関係が悪化するなか、ロシアとの関係までも再び冷え込む恐れがあるためだ。日本の防衛省も最近の防衛白書で、中国とロシアが爆撃機の共同飛行や艦艇の共同航行などを通じて軍事協力を強化していると警戒した。

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