世界3位のコーヒー生産国であるコロンビアでマグニチュード7.4の強い地震が発生し、主要なコーヒー輸出道路と港湾の運営に支障が生じた。エルニーニョへの懸念で国際コーヒー価格がすでに上昇している中、コロンビアの物流混乱まで重なり、グローバルな生豆供給への懸念が強まっている。

コーヒー栽培農場で労働者がコーヒー豆を選別する様子。写真は記事内容と関係なし。/ロイター通信

12日(現地時間)フィナンシャル・タイムズ(FT)によると、今回の地震でコロンビアのコーヒー輸出量の約60%が行き来する主要道路が遮断された。この道路はコロンビアの主要なコーヒー生産地域と太平洋沿岸のブエナベントゥラ港を結ぶ中核の輸出ルートだ。コロンビア産コーヒーの輸出物量の大半はブエナベントゥラ港を経由する。

コロンビアコーヒー生産者連盟(National Federation of Coffee Growers)によると、今回の地震に伴う土砂崩れでブエナベントゥラ港への進入道路がふさがった。港のターミナルもインフラ点検のため一時的に運営を停止した。

ただしコロンビアのコーヒー輸出が全面的に停止したわけではない。連盟は、カリブ海沿岸の港を通じた輸出は継続していると明らかにした。道路やコーヒー加工施設など主要インフラの正確な被害規模はなお把握中である。

コロンビアはブラジルとベトナムに次ぐ世界3位のコーヒー生産国だ。とりわけ酸味と風味に優れた高品質のマイルド・ウォッシュド・アラビカ(mild-washed Arabica)の世界最大の生産国で、グローバルな高級生豆市場で占める比重が大きい。米国が輸入するコーヒーの約20%もコロンビア産である。スターバックスなどグローバルなコーヒー企業もコロンビア産生豆を主要製品に使用している。スターバックスの場合、コロンビア産生豆を自社のエスプレッソローストの中核原料として用いる。

このようにコロンビア産生豆へのグローバルなコーヒー業界の依存度が高い状況で、今回の地震は国際コーヒー価格の新たな変数として浮上した。アラビカ先物価格は、エルニーニョが主要コーヒー産地の作況に影響を及ぼすとの懸念から6月初め以降約30%上昇した。11日(現地時間)には1ポンド当たり3.26ドルまで上がり、数週間ぶりの高値を記録した。業界では今回の地震がコロンビア産生豆の供給に及ぼす影響を注視している。

アラビカ生豆の在庫が潤沢でない点も供給不安を強める要因とされる。農産物コモディティの専門家コナ・ハークは、インターコンチネンタル取引所(ICE)の倉庫に保管されたアラビカ在庫が極めて少ない状況だと述べ、コロンビアがマイルド・ウォッシュド・アラビカの主要生産国である以上、現地で供給混乱が生じればコーヒー市場が敏感に反応し得ると説明した。

エルニーニョが今後の作況に及ぼす影響も変数だ。ヘルマン・バアモン・コロンビアコーヒー生産者連盟会長は、短期的で穏やかなエルニーニョはコーヒー生産に寄与し得るが、長期にわたり強いエルニーニョが続く場合、コロンビアとブラジル、ベトナムの作況に相当な影響を及ぼし、グローバルな生豆の需給を不安定化させ得ると明らかにした。

こうした状況のなか、今年のコロンビアのコーヒー生産量は昨年より減少する見通しだ。連盟は今年の生産量を60kg基準で約1280万袋と見込んでいる。昨年の生産量は1480万袋で、33年ぶりの最大規模だった。連盟は今月からエルニーニョがコロンビアの2027年の収穫量に及ぼす影響を評価する予定だ。

一方コロンビアでは、地震発生から3日目も生存者の捜索作業が続いている。ロイター通信によると、12日(現地時間)時点で今回の地震により少なくとも265人が死亡し、約500人が行方不明となった。負傷者は3770人に達し、住宅は9550棟以上が破壊された。現在、救助隊は被災地の倒壊した建物を中心に生存者の捜索作業を進めている。コロンビア政府は病院や学校、住宅など被害施設の復旧に向けた緊急再建基金を創設する計画だ。

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