ニューヨーク株式市場で主要3指数がそろって取引序盤に軟調だ。米国とイランの合意が予想よりも進展せず、投資家心理が萎縮した影響とみられる。
10日(現地時間)午前9時50分時点、ニューヨーク証券取引所(NYSE)でダウ工業株30種平均は前日比125.87ドル(0.23%)安の5万3911.06で取引している。
スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)500種指数は前日比2.00ポイント(0.03%)安の7755.46、ハイテク銘柄中心のナスダック総合指数は前日比32.57ポイント(0.12%)安の2万6658.04で取引している。
米国とイランの合意は速度が出ていない。
エスマイル・バガイ外務省報道官は、ホルムズ海峡の新たな航路を巡るオマーンとの協議に関連し、現段階では通航料の問題は協議していないとしつつも、「海上サービスを提供する際には、当然ながらそれに見合う対価を受け取るべきだ」と述べた。
9日、アッバス・アラグチ外相は「われわれはいま米国と交渉していない」とし、「米国がMOU違反行為をやめ、違反事項に対して賠償するまで交渉が再開される可能性はない」と語った。
これに対しドナルド・トランプ米国大統領は前日、アクシオスのインタビューで経済的圧力を示唆しつつ「われわれはイランとの関係について静かに進めている」と述べた。
ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)は米政権当局者の発言を引用し、トランプ大統領が側近に対し、核交渉が妥結しなくても戦争から手を引く意向を非公開で示唆したと伝え、核合意のない終戦が実現する可能性があると展望した。
市場参加者は今週予定される消費者物価指数(CPI)に注目している。エドワード・アセット・マネジメントのボブ・エドワード最高投資責任者(CIO)は「インフレは依然として高いが、2%目標からそれほど大きく離れているわけではないとの見方が支配的だ」とし、「勝利ではないが前進はしている」と評価した。
国際原油は上昇基調だ。現地時間午前10時24分時点、期近の2026年9月渡しのウエスト・テキサス・インターミディエート(WTI)価格は前日比2.88%高の1バレル=80.43ドルとなっている。