米国の政界は11月の中間選挙を前に、高額寄付者が相次いで政治資金の支援を絞る中で資金集めに苦戦している。民主党より共和党の資金状況が相対的に良い方だが、共和党に数千万ドルを後援してきたドナルド・トランプ米大統領の長年の友人までが寄付を中断し、懸念が高まっている。

エスティローダーの相続人であるロナルド・ローダー / ロイター=News1

4日(現地時間)のニューヨーク・タイムズ(NYT)によると、共和党に毎年莫大な政治資金を支援してきた化粧品ブランド、エスティ・ローダーの相続人ロナルド・ローダー(82)は、今年は政治資金を一切寄付していないことが分かった。選挙資金の記録によれば、ローダーは今年、ニューヨーク州の共和党候補に一度も寄付しておらず、長年運営してきたスーパーPAC(super PAC)も事実上活動を止めた。

ローダーはまた、数十年にわたり共に働いてきた個人事務所所属のアドバイザーや広告制作者など複数の従業員を静かに解雇した。寄付を中断した理由は明確ではないが、同族企業エスティ・ローダーの株価が2021年の高値比で77%急落し、保有持分の価値も少なくとも12億ドル減少したうえ、成人した子どもたちが政治・美術・慈善分野への過度な支出を抑えようとした影響もあると伝えられている。

ローダーはトランプ大統領と60年来の友人であり、過去10年間、州・連邦選挙で共和党のために4000万ドル(約571億ウォン)以上を後援してきた人物である。ニューヨークの共和党関係者の間では「まるで一人銀行のようだ」と評価されてきた。ローダーは2022年の中間選挙でも1300万ドル(約186億ウォン)を寄付し、共和党の下院多数派奪還に大きく貢献したとの評価を受ける。ローダーはケビン・ウォッシュ米連邦準備制度(Fed)議長の義父でもある。

莫大な選挙資金が必要な中間選挙を前にした共和党にとっては少なからぬ打撃だ。共和党と連携してきたニューヨーク州保守党の議長、ジェラード・カサーは「ニューヨークで財政的に彼に代わる人はいないだろう」と述べた。NYTは「ローダーの寄付中断が、ローダーがニューヨーク州で育ててきた保守運動に相当な波紋を引き起こしかねない」と評価した。

ローダー側は声明を通じ、数年間の政治寄付と慈善活動を通じてニューヨークを「強化(strengthen)」してきたとし、「今後も民主主義の原則を発展させ、ニューヨークが市民と家族、企業、地域社会が共に繁栄できる場所として残るよう、時間と資源、エネルギーを注ぎ続ける」と明らかにした。一部の共和党関係者は、ローダーが今年の選挙でも土壇場で寄付に動く可能性に期待を寄せているとNYTは伝えた。

民主党の事情はさらに深刻だ。先にウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は、民主党の選挙コントロールタワーである民主党全国委員会(DNC)が確保した選挙資金は1360万ドル(約194億ウォン)で、共和党全国委員会(RNC)が調達した1億2850万ドル(約1834億ウォン)の約12%にすぎないと2日に報じた。スーパーPACの資金調達規模も民主党が共和党に後れを取っている状況だ。

民主党でも、数十年にわたり資金源の役割を担ってきた高額寄付者が背を向けている。「ヘッジファンドの帝王」と呼ばれるジョージ・ソロスとその息子のアレックス・ソロスは、2018年の中間選挙当時にDNCへ40万ドル以上、2022年の中間選挙時にも100万ドル以上を寄付したが、今回の選挙を前にしてはまだ一銭も拠出していない。

ソロス父子だけでなく、リード・ホフマン、リンクトイン共同創業者など他の高額寄付者も寄付をためらっているとされる。これを受け、民主党内外ではDNCをめぐり「寄付するな(Do Not Contribute)」という意味だという冗談まで出ている。WSJは、権力を失った政党が財政難に陥るのは珍しくないが、共和党が莫大な資金を投じて組織とテレビ広告を拡大する状況で、民主党の資金難は選挙に悪影響を及ぼし得ると分析した.

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