世界最大の石炭消費国である中国の総発電に占める石炭火力の比率が初めて半分を下回った。風力と太陽光を中心に再生可能エネルギーの発電比率が急速に拡大した影響である。ただし電気自動車(EV)の普及や人工知能(AI)データセンターの建設などで電力需要が増加しているため、石炭火力の比率は低下しても今年の石炭消費(使用)量は前年比で増加する可能性が提起されている。
30日(現地時間)ロイター通信によると、中国国家能源局(NEA)は今年上半期の総発電において石炭火力が占めた比率が49.7%だったと明らかにした。中国の石炭火力比率が半期ベースで50%を下回ったのは今回が初めてである。
中国の石炭火力比率は2016年の65.5%から約10年で15.8ポイント(p)低下した。同期間に再生可能エネルギーの発電比率は41.2%となり、初めて40%を超えた。風力と太陽光発電は総発電量の24.6%を占めた。2020年(9.7%)と比べると約2.5倍の水準に増加した。残りの電力は天然ガスと原子力が担った。
2030年までに風力と太陽光の発電比率を30%まで拡大するというのが中国政府の目標である。ガオ・ユイホー、グリーンピース東アジアのプロジェクトマネジャーは、屋上設置型太陽光・蓄電池エネルギー貯蔵システム(ESS)の普及拡大に支えられ、2028年に目標値を達成できると見通した。ガオ・ユイホーは「ESSとデマンドレスポンス(DR)、柔軟な電力市場は分散型太陽光の普及をさらに押し上げ、増加する電力需要を化石燃料ではなく再生可能エネルギーで賄うことに寄与する」と述べた。
ただし石炭火力比率の低下が直ちに石炭消費の減少を意味するわけではないというのが業界の見方である。電気自動車の普及拡大とAIデータセンターの建設および輸出の増加などで電力需要が急速に増えているだけに、今年の石炭消費量は昨年より増加する可能性があるとの見通しである。
中国は豊富な石炭埋蔵量を保有しているが、昨年は約5億トン(t)の石炭を輸入するほど石炭消費量も大きい国とされる。同期間の国内生産量は48億3000万tに達した。中国の石炭火力比率の低下傾向が続けば、インドネシア、モンゴル、オーストラリア、ロシアなど主要な石炭輸出国にも影響を及ぼす見通しである。ただし実際の輸入規模は中国産石炭と輸入石炭の価格差に左右される見通しである。