ウクライナがロシアの製油施設に対する長距離ドローン攻撃の戦略を転換している。貯蔵タンクを破壊して大規模火災を起こす方式から離れ、交換や復旧に時間がかかる核心設備を集中的に狙い、製油所の稼働停止を長期化させる戦略である。
30日(現地時間)フィナンシャル・タイムズ(FT)によると、ウクライナ軍は最近、ロシア製油施設内の配管や煙突、設備の接合部など、精製工程に必須の核心機器を優先攻撃対象としている。製油工程の核心設備を麻痺させ、長期間にわたり工場全体の稼働を止めることが目標だ。核心設備の交換と復旧には数カ月を要するため、ロシアの精製生産能力にも長期的な打撃を与えうるとの判断に基づく動きと読める。
実際にウクライナ軍ドローン部隊は、この作戦に先立ちエネルギー技術者や業界専門家から製油施設の構造と設備別の重要度について説明を受けるという。その後、工場稼働に不可欠な設備と、交換に最も長い時間がかかる機器を分析し、攻撃地点を選定すると伝えられる。
とりわけロシアとウクライナが旧ソ連時代に設計された類似のエネルギー体系を共有している点は、ウクライナがこの作戦で精密打撃を可能にした背景とされる。ウクライナの技術陣がロシア製油施設の工程や機器配置、脆弱箇所を比較的詳細に把握しているためだ。
ウクライナはロシアのエネルギーインフラを個別施設ではなく一つの連結された体系とみなしている。製油施設と変電所、送電網間の依存関係を分析し、比較的小さな爆発物でも工場全体の稼働を止められる核心地点を見つけて攻撃する、いわゆる「体系的戦争(systemic warfare)」の方式だ。
最近は同じ核心設備を復旧が終わる前や再稼働直後に反復して攻撃する戦略も活用している。以前は施設を一度攻撃した後、ロシアが復旧すれば再稼働する場合が多かったが、今では同じ核心設備を繰り返し叩き、正常化そのものを遮断することに焦点を当てている。
FTが製油施設の配置図や衛星写真、熱赤外線資料などを分析した結果によると、ロシアの主要製油施設の被害は数週から数カ月間続いた。とりわけウクライナの攻撃でロシアの精製能力のうち実稼働基準で30%以上(名目基準で45%以上)が稼働停止となり、ロシアがソ連崩壊以降で最も深刻な燃料不足を経験したと分析された。
代表的なのが黒海沿岸のトゥアプセ(Tuapse)製油所である。4月のドローン攻撃で総貯蔵容量が約8万㎥に達する大・中型貯蔵タンク12基以上が破壊され、重質油をディーゼルやジェット燃料・ガソリンなどに転換する二次精製設備も損傷したと分析された。
ウクライナ国境から約2500㎞離れたロシアのオムスク(Omsk)製油所では、精製前の原油から塩分と水分を除去する設備が攻撃を受けた。この設備は精製工程の初期作業を担うため、損傷すれば原油処理能力の相当部分に影響を及ぼさざるを得ない。ロシアの証券会社フィナム(Finam)は、このような核心設備の復旧に通常最大で数カ月を要すると推計した。
ウクライナは米国とフランスが提供した情報を活用してロシアの防空網配置とドローン侵入経路を分析している。とりわけロシアの防空網とレーダー、電子戦装備を除去してドローンの進入路を確保する作戦も並行中だ。ロベルト・ブロウディ・ウクライナ無人体系軍司令官は「目標は明確だ。プーチンの戦争資金源である石油取引を断ち、ロシア占領軍に武器を供給する軍需産業基盤を破壊することだ」と述べ、「敵の燃料・エネルギー部門と軍需産業基盤が完全に破壊されるまで攻撃レベルを引き上げるのは不可避だ」と語った。