米国とイランの戦争が5カ月目に入り、米軍のミサイル在庫不足と生産の鈍化が新たな戦略的負担として浮上している。一部の中核ミサイルは新造に最大5年を要するため、戦争が長期化するほど中東はもちろん、インド・太平洋など他地域の軍事的備えにも負担が増す可能性があるとの分析が出ている。

米中部軍司令部(CENTCOM)が公開したトマホーク地上攻撃ミサイル発射の様子。写真は記事内容と関係なし。/AFP通信・##聯合ニュース##

27日(現地時間)のウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)によると、米軍は2月28日にイランとの戦争が始まって以降、イラン国内の目標を打撃する攻撃用ミサイルと、イランの弾道ミサイル・ドローンを迎撃する防空ミサイルを大量に使用している。これにより、残存するミサイル在庫だけで戦争に対応できるかをめぐる懸念が高まっている。

米国政府は種類別のミサイル在庫を公開していない。保有量が明らかになれば、イランだけでなくロシアや中国、北朝鮮に米国の軍事的脆弱性をさらす恐れがあるためだ。平時でも米軍の弾薬とミサイル在庫は機密として管理される。その代わり、現在イランでの作戦を遂行するのに必要な数量は十分だという立場を強調している。ドナルド・トランプ米国大統領は米国が十分なミサイルを保有していると明らかにし、ホワイトハウスと国防総省も大統領が指示する任務を遂行するのに足る戦力を備えているとの立場を示した。

ただし短期間でミサイル生産量を増やすのは難しそうだ。米シンクタンクの戦略国際問題研究所(CSIS)によると、ミサイルの種類によって新規生産には3〜5年かかり得る。ホワイトハウスと国防総省が防衛産業各社に生産速度の引き上げを求めているが、核心部品の調達や複雑な製造工程、生産設備および熟練人材の拡充に時間が必要で、短期の増産には限界があるという。

CSISが4月にイラン戦争初期の39日間で使用された中核兵器7種を分析した結果、米軍は7種のうち4種で戦争前の在庫を半分以上消耗したと推計された。当時に消耗した在庫を戦争前の水準に戻すには、兵器ごとに1〜4年を要するとの分析だった。とりわけ高高度ミサイル防衛(THAAD・サード)の迎撃弾は生産量と備蓄量が限定的で代替手段も乏しく、戦争が拡大したり他地域で衝突が発生した場合、在庫を迅速に補充しにくい兵器の一つと評価された。

中東での兵器消耗は米国のインド・太平洋の備えにも負担となっている。WSJは4月、米国がイラン戦争でトマホーク巡航ミサイルを1000基以上、サード・パトリオット・SM系列(艦対空迎撃ミサイル)を含む防空迎撃弾を1500〜2000発使用し、これをすべて補充するのに最大6年かかり得ると報じた。最近、米国政府がイランへの大規模な追加空爆を検討するにあたり、パトリオットなど防空迎撃弾の在庫に及ぼす影響を併せて精査したのも同じ文脈である。一部の米政府関係者は、短期間に台湾海峡での軍事的衝突など有事が発生した場合、既存の防衛計画を完全に遂行するうえで生じ得る制約を懸念したと伝えられている。

CSISは、米国が現在のイラン戦を継続できるミサイルと兵器の在庫は十分だと見ている。ただし中東で消耗した在庫の補充に時間を要することで、今後、西太平洋など他地域で軍事的衝突が発生した場合の備えに空白が生じる可能性をリスク要因に挙げた。米国とイランの軍事的対立が長期化するほど、中東作戦とインド・太平洋の備えを同時に維持するための米国のミサイル生産拡大と在庫管理の負担は増す見通しだ。

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