欧州連合(EU)が1,100億ドル(ハンファ 約162兆ウォン)規模のパラマウント・スカイダンス(Paramount Skydance、以下パラマウント)によるワーナー・ブラザース・ディスカバリー(Warner Bros. Discovery、以下ワーナーブラザース)買収を承認した。欧州の競争当局の関門は越えたが、米国裁判所の取引中止命令や英国の競争審査・政府介入の可能性など、追加の規制変数は依然として残っている。
22日(現地時間)ロイター通信によると、EU欧州委員会はパラマウントのワーナーブラザース企業結合を条件付きで承認した。パラマウントが欧州映画配給市場の競争制限の懸念を解消するための是正措置を履行することを条件とした。
欧州委は、パラマウントが取引完了後13カ月以内にユニバーサル・ピクチャーズと共同運営中の欧州映画配給合弁会社「ユナイテッド・インターナショナル・ピクチャーズ(UIP)」との合弁関係を終了する点を承認条件として提示した。さらに今後10年間、欧州でユニバーサルと新たな映画配給契約を締結せず、ワーナーブラザース映画の劇場配給を自社配給会社に移管しないことも約束した。欧州委は、こうした是正措置が合併後の映画配給市場における競争制限の懸念を解消できると説明した。
こうした中、米国では両社の企業結合を巡る法的手続きが進行中である。米国裁判所は先週カリフォルニア州をはじめとする複数の州政府の要請を受け入れ、合併手続きを一時中断するよう命じた。米国司法省はすでに今回の取引を承認したが、州政府は合併が市場競争に回復困難な損害を与え得るとして訴訟を提起した。
取引が長期化する場合、コスト負担も膨らむ見通しだ。合併が9月30日までに完了しなければ、デイビッド・エリソン パラマウント最高経営責任者(CEO)はワーナーブラザースの株主に対し、四半期ごとに1株当たり0.25ドルの「ティッキング・フィー(Ticking Fee・取引遅延に伴う追加補償金)」を支払わなければならない。これを日割りに換算した費用は約700万ドル(約102億7,000万ウォン)に達すると試算される。
米国作家組合(WGA)も今回の取引の中止を求める訴訟を提起した。WGAは合併が作家の生計を脅かし、米国エンターテインメント産業の健全性を損なう可能性があると主張している。
英国競争・市場庁(CMA)も今回の取引に対する正式な競争審査を進めている。来月7日(現地時間)までに一次審査の結果を出す予定だ。これとは別に英国政府は、ニュースや児童向けコンテンツ、ストリーミングサービスに与える影響を理由に公益上介入する案も検討している。業界では、米国裁判所の判断と英国の規制審査の結果が、パラマウントによるワーナーブラザース買収の最終成否を左右する核心変数になるとみている。