米国とイランの武力衝突が続き、終戦交渉が頓挫して米国がホルムズ海峡を再び逆封鎖するなか、グローバル海運各社が米国のホルムズ海峡護衛計画を信頼できず、海峡通過を断念していることが明らかになった。

先月30日(現地時間)、イランのバンダルアッバース海岸近くのホルムズ海峡を航行する船舶。/ ロイター=ヨンハプ

15日(現地時間)、ロイターは複数の業界関係者を引用し、一部の海運会社が米軍が支援するホルムズ海峡通過体制の利用をためらっていると報じた。米国は6月以降、湾岸地域のエネルギー輸出量を維持するため、航空・海上ドローンやヘリコプターなどを投入し、非公開で船舶のホルムズ海峡通過を支援してきたとされる。

匿名の米国防総省関係者は、直近7日間で100隻を超える船舶がホルムズ海峡通過のために米軍と直接協力し、より広い地域では300隻以上が通過したと明らかにした。

これまで米軍のホルムズ海峡護衛により、相当量の原油輸出が継続できた。先月トランプ大統領はソーシャルメディア(SNS)トゥルースソーシャルを通じ、米軍がホルムズ海峡を通過する船舶を相手に秘密護衛作戦を展開し、1億バレル以上の石油を世界に供給したと主張した。ロイターは、米軍の支援が過去最大規模の石油・ガス供給障害が国際エネルギー価格に与える衝撃を和らげるのにも役立ったと評価した。

しかし米国とイランが事実上の終戦合意を破棄し、再び武力衝突を起こすなか、業界では比較的安全と評価されてきたオマーン沿岸に沿ってホルムズ海峡を通過することすら難しくなったと判断している。足元では米軍主導の合同海洋情報センター(JMIC)が先週、ホルムズ海峡の船舶運航リスクを従来の「相当(Substantial)」から、最高危険等級直前の「深刻(Severe)」へと1段階引き上げた。

最近、イラン革命防衛隊(IRGC)がアラブ首長国連邦(UAE)の超大型原油タンカー2隻を攻撃した事件などが、業界の不安感を一段と増幅させた。さらに国際海事機関(IMO)によれば、7月7日以降、オマーン海域で米国支援の航路に関連する船舶5隻が攻撃を受けた。ただし、これらの船舶がすべて米国の護衛体制を利用していたかどうかは確認されていない。

リスク情報会社ベリスク・メイプルクロフトの中東担当主席アナリスト、トルビェルン・ソルヴェットは「イランがオマーン側航路を通る船舶を引き続き攻撃し得るという点は、トランプ政権が示した船舶運航維持策が効果を上げにくいことを意味する」と述べた。

船社は相次いで海峡通過を断念している。ある海運業界関係者は「米国が現在の状況を適切に統制できていないように見える」とし、「乗組員の安全と悪化する安保情勢を勘案し、会社としてホルムズ海峡の運航を中止することにした」と語った。

別の海運業界関係者は「米国はホルムズ海峡が『閉鎖されていない』ため引き続き利用できると言うばかりだ」とし、「このため船社が不安と混乱を感じている。各社が自らリスクを評価すべきだが、現在の状況は明らかに安全ではない。であれば、なぜ引き続き『開いている』と言うのか疑問だ」と語った。

これは、米軍がいるかぎりホルムズ海峡は安全だというトランプ政権の主張と矛盾する。オリビア・ウェールズ米ホワイトハウス報道官は「イランは平和的な商船に向けて射撃し、無辜の民間人を殺害するテロ行為を犯しており、米国はこれに強力に対応している」と明らかにした。トランプ大統領もSNSを通じて「ホルムズ海峡はイランを除くすべての船舶に開かれている」と述べた。

一方、イランはイエメンの親イラン武装勢力フーシ派を活用し、紅海の入り口であるバブ・エル・マンデブ海峡を封鎖する可能性も示唆した。現実化すれば米国との新たな前線が形成されると同時に、世界で最も重要な二つの海上輸送路がいずれも脅かされることになる。

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