米議会が中国製自動車の米国市場進出を事実上、原則遮断する法案を推進するなか、米自動車業界では長期的には中国企業との競争に備えるべきだという声が出ている。
14日(現地時間)、ビル・フォード・フォード自動車会長はワシントンD.C.で開かれた米オンラインメディアのアクシオス(Axios)イベントで「われわれは中国と正面から競争すべきだ」と述べ、「中国車を永遠に米国市場の外に締め出せると期待してはならず、彼らのやり方で彼らに勝てるようにしなければならない」と語った。
フォード会長の発言は、米上院が事実上すべての中国自動車メーカーの米国乗用車市場進出を禁じる内容を盛り込んだ超党派法案を推進するなかで出たものだ。フォード自動車も米自動車産業の保護を趣旨とするこの法案を支持しているが、フォード会長は保護貿易だけでは十分ではない点を強調した。
会長は、米完成車メーカーは中国自動車企業がいずれ米国市場に進出する可能性まで念頭に置き、競争力を高めるべきだと述べた。米政府が最近、ジーリー傘下ブランドのポールスターの米国販売を2027年から禁じるなど中国車への規制を強化しているが、今後の政権交代や政策変更により規制が緩和される可能性も排除できないとの見方とみられる。
香港のサウスチャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)は「トランプ政権は中国企業の米国市場進出を、諜報活動への懸念や中国政府の補助金支援、不公正競争などを理由に強く遮断してきた」とし、「フォード会長の発言は、中国自動車メーカーを米国市場から無期限に排除するのは現実的でない点を認めたものだ」と分析した。
実際、中国自動車企業はすでに世界市場で影響力を急速に拡大している。BYDやジーリーなどの中国自動車企業は、ここ数年、政府の補助金と技術力を土台にグローバル市場でのシェアを速いペースで伸ばしてきた。中国乗用車協会(CPCA)によると、6月の中国自動車企業による電気自動車とハイブリッド車の輸出は約87万7000台で、前年同月比で2倍以上増加した。
フォードも中国企業の低価格EV攻勢に対応するため、新型電動ピックアップトラックを準備している。約3万ドル(約4500万ウォン)価格帯のこの車両は2027年に発売される予定だ。
海外市場ではすでに中国企業と競合している。フォードは欧州ではフランスの自動車大手ルノーと組み、欧州市場を狙った小型EV2車種を共同生産している。
ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は「テスラを除く大半の完成車メーカーはEV事業で収益化に苦戦しているが、フォードの新型電動ピックアップは原価競争力の面で中国企業に対抗するために開発されている」と評価した。