中国系オンラインファッションプラットフォームのシーイン(Shein)が、香港証券取引所の上場委員会(Listing Committee)審査という、香港上場に向けた中核手続きに入る。中国政府の承認に続き、香港取引所での審査日程まで固まったことで、ニューヨークとロンドンで相次いで頓挫した新規株式公開(IPO)が最終局面に入ったとの見方が出ている。

シーインのオフライン店舗ロゴ。/ロイター通信・聯合ニュース

13日(現地時間)、ロイターは複数の関係者の話として、シーインが16日に香港取引所の上場委員会によるIPO審査を受ける予定だと報じた。上場委員会は審査過程で、シーインの事業構造や財務状況、ガバナンス、規制リスクなどについて質疑する見通しだという。

今回の香港取引所上場委員会の審査を通過すれば、シーインは機関投資家向けの企業説明会(ロードショー)や需要予測(ブックビルディング)などの公募手続きを開始できる。シーインは早ければ9月か10月に香港市場への上場を検討している。目標企業価値は400億〜500億ドル(ハンファ約59兆〜74兆ウォン)とされる。

シーインの今回の審査は、中国証券監督管理委員会(CSRC)が10日(現地時間)にシーインの香港IPO計画を承認したのを受けた後続手続きである。シーインは昨年7月に香港取引所へ非公開で上場申請書を提出したが、中国当局の承認を得るまでに約1年を要した。本社をシンガポールに移したものの、生産・サプライチェーンの相当部分を中国に置いているため、中国当局の海外上場承認が必要だったためだ。

とりわけ今回の香港上場は、シーインにとって3度目のIPO挑戦でもある。シーインは先に米国ニューヨーク市場での上場を進めたが、強制労働疑惑やサプライチェーンの透明性をめぐり、政界と規制当局の反発で頓挫した。その後、ロンドン市場への上場に方針転換したものの、中国当局の承認を得られず上場計画を取り下げた。香港取引所の審査を通過し公募手続きを終えれば、シーインは約4年に及ぶ上場試行の末に、初めて株式市場に参入することになる。

シーインのIPO手続きが大詰めを迎えるなか、経営陣の役割も再編する雰囲気だ。ロイターによると、ドナルド・タン執行会長が会長職を退き、主席顧問に就く予定だ。具体的な退任時期は未定だが、シーインのIPO作業が事実上の最終段階に入ったことに伴う人事とみられる。

中国系米国人のタン会長は投資銀行家出身で、2023年にシーインに合流して以降、創業者兼最高経営責任者(CEO)のシー・ヤンティエンに代わってシーインの対外活動を主導してきた人物である。各国の政治家や規制当局と接触し国際会議に出席するなど、シーインの「西側の顔」の役割を担ってきた。ロイターは、タン会長の退任後はシー・ヤンティエンCEOが会長職を兼務し、投資家向けロードショーなど上場関連の対外活動を自ら主導する予定だと伝えた。

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