ドナルド・トランプ米国大統領が13日(現地時間)、グローバルな重要物流動脈であるホルムズ海峡を再封鎖し、この日、国際原油価格が10%近く急騰した。グローバルなエネルギー供給網の混乱により、世界的な物価上昇懸念が再び強まる雰囲気だ。とりわけ原油輸入依存度が高いアジアの主要株式市場は、原油高騰と利上げ懸念が一度に重なり、イラン戦争初期のように再び大きく動揺する可能性が高いと専門家は見ている。
13日(現地時間)ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)とブルームバーグなど主要メディアによると、この日、米国のウエスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物価格は前営業日比9.4%上昇の1バレル=78.14ドルで取引を終えた。グローバルな原油価格の指標であるブレント先物も9.6%急騰し、1バレル=83.30ドルを記録した。これは新型コロナウイルスのパンデミックの衝撃から脱し価格が回復していた2020年5月以降で最も大きい日次の上昇幅である。先月15日以後の1カ月間、従前の了解覚書締結への期待感で下落していた国際原油価格は、この日一日で下落分をすべて挽回し、1カ月ぶりの高値に跳ね上がった。
国際原油価格の急騰はこの日、トランプ大統領がホルムズ海峡を通過する貨物に米国が20%の通行料を課すと発表した直後に発生した。エネルギー情報会社ゲルバー・アンド・アソシエーツは報告書で「トランプ大統領が対イランの海上封鎖再開と報復攻撃を宣言し、これによりホルムズ海峡の船舶運航急減への懸念が重なって短期的な原油供給懸念を高めた」とした。カタリスト・エナジー・インフラストラクチャー・ファンドの共同ポートフォリオ・マネジャーであるヘンリー・ホフマンも「当初から市場は部分的な再開をめぐり『戦争危機は終わった』とあまりに性急に判断した」と評価した。
市場の衝撃を和らげるグローバルな原油の安全弁も大きく不足している状況だ。トランプ政権がこれまで原油価格の防衛のために戦略石油備蓄(SPR)を大量に放出した結果、現在の米国政府の原油在庫量は1983年以降で最低水準の3億1650万バレルまで落ちた。米国政府による市場介入の余地さえ限定的なため、今後グローバル経済が被る打撃は一段と大きくなり得る。
エネルギー価格の上昇は即時のインフレ圧力として作用する。インフレに伴う金利上昇を懸念するグローバルな投資心理も急速に冷え込んだ。この日、物価を抑えるために米連邦準備制度が再び利上げに動く可能性が浮上し、米国のニューヨーク株式市場ではリスク資産回避の心理が広がった。とりわけ人工知能(AI)半導体関連株であるSKハイニックスの米国預託証券(ADR)が9.3%急落するなど、これまで資金が大量に流入していた分野で大規模な売りが噴出した。
ウォール街の専門家は、アジア株式市場を中心に金融市場の不安感が当面続くと見通した。ウェルズ・ファーゴ投資研究所のストラテジストであるポール・クリストファーは「ホルムズ海峡の状況が変わらない限り、原油価格と予想物価、金利がさらに上がる方向に進む」とし「これは株式市場にボラティリティを誘発する」と展望した。一方、カーソン・グループのストラテジストであるソヌ・バルゲスは「中東地域の不確実性は続いているが、本格的な決算シーズンが始まればAIブームが再び市場を主導する」と予測した。