米国とイランが世界の要衝であるホルムズ海峡の統制権を巡って正面衝突し、辛うじて収拾されていた中東情勢が再び混乱している。先月両国が劇的に締結した終戦了解覚書(MOU)まで白紙化されれば、グローバルなエネルギー安全保障とマクロ経済全般に甚大な打撃が及ぶとの懸念が高まっている。

12日(現地時間)の主要メディア報道を総合すると、イラン側で終戦交渉を主導してきたモハンマド・バーゲル・ガリバフ議会議長が米国に向けて強硬な武力警告メッセージを発した。ガリバフ議長はこの日、自身のソーシャルメディアのアカウントに「一方的な合意が通用した時代は終わった」とし、「われわれは米国が約束を守らなければ代償を払わせると既に数回にわたり述べてきた。いま現実が扉を叩いている」と強調した。

米中央軍(CENTCOM)がイランの軍事目標への攻撃と発表した発射体が不明地点に落下する様子。/聯合ニュース

ガリバフ議長は発言とともに先月17日に締結した米・イラン終戦MOU第5項の一部を整理して公開した。該当条項には「イラン・イスラム共和国が署名以後60日間、ペルシャ湾からオマーン海に至る商船が安全に通航できるよう最善を尽くして措置を取る」との内容が盛り込まれている。イランはこの文言を根拠に、ホルムズ海峡の通航と管理主体が全面的に自国にあることを内外に誇示している。通航料無料の期間を具体的に明示した以上、期限が切れればいつでも統制権を行使できるとの計算がある。これは通行料のない海峡の完全な開放を保証するとしてきたドナルド・トランプ米大統領の従来の発言と正面から矛盾する。

文言解釈を巡る米国とイランの力比べは、即時かつ連鎖的な武力衝突に発展した。イランは海峡を通過していた民間商船を奇襲攻撃したうえで、域内の米軍介入が完全に終わるまでホルムズの航路を全面封鎖すると一方的に宣言した。米国もイラン国内の主要施設を攻撃して即座に反撃した。トランプ大統領はイランが合意事項に重大な違反を犯したと強く批判し、加えて大規模な武力報復を指示した。米軍はこの日、イラン南部に位置するミサイル基地など中核軍事施設140余りを標的に、戦闘機と無人機を投入した爆撃を断行したと伝えた。

国際外交筋では予見された惨事との評価が支配的である。莫大な経済制裁の解除よりもホルムズ統制権の強固化を政権生存の論理とするイランと、物流の要衝を絶対に手放せない米国の間で、瀬戸際の対峙が一段と激化するとの見方も出ている。

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