記録的な猛暑が続くヨーロッパで、グローバル衣料ブランドのユニクロ(UNIQLO)が現地の一部店舗の運営を中断したり営業時間を短縮した。通常、夏季の気温上昇は衣料業界の売上拡大要因とされるが、最近は過酷な暑さで人出が減り店舗運営にも支障が生じ、新たな経営変数として浮上している。
9日(現地時間)フィナンシャル・タイムズ(FT)によると、日本のファーストリテイリング(Fast Retailing)が運営するユニクロは先月、ヨーロッパの猛暑の影響で現地の一部店舗を一時閉鎖したり営業時間を短縮した。ユニクロ側はリネンシャツや機能性衣料など夏物の販売増を期待したが、猛暑で買い物客の足が遠のき、想定したほどの販売効果は得られなかったとされる。
ファーストリテイリングはヨーロッパと北米市場を主要な成長軸として育てている。ロイターによると、ファーストリテイリングは2026会計年度の年間営業利益見通しを従来の7000億円(ハンファ約6兆4964億ウォン)から7300億円(約6兆7749億ウォン)へ上方修正した。北米とヨーロッパなど海外事業の成長が業績改善を牽引したが、ヨーロッパの猛暑や円安など今後の経営変数を注視する雰囲気だ。
オカザキ・タケシ ファーストリテイリング最高財務責任者(CFO)は「ヨーロッパの都市の冷房システムは今回の水準の暑さを念頭に設計されていなかった」と述べ、「一時的に非常に危険な状況だった」と語った。ファーストリテイリングによると、現在ヨーロッパ内の全店舗は正常運営中である。
ヨーロッパは比較的温和な夏の気候を前提に都市インフラと商業施設を設計してきた地域と評価される。しかし最近は南ヨーロッパだけでなく英国・フランスなどでも猛暑が繰り返され、冷房設備と労働環境の改善必要性が高まっている。
とりわけ衣料業界では、今回の猛暑で期待した夏物の販売効果が限定的だったとの分析が出ている。通常、気温が上がれば半袖や機能性衣料など夏物商品の販売が伸びるが、一定水準を超える暑さは消費者の屋外活動と実店舗の訪問自体を萎縮させ得るということだ。
このような猛暑対応は流通業界に限られない。ヨーロッパ企業は従業員保護と安定的な事業場運営のため、早朝の勤務を拡大するなど労働時間を調整したり、冷房設備を追加する方式で対応している。ヨーロッパの高速鉄道運営会社ユーロスターも、新型車両が2060年代まで運行されることを踏まえ、既存の摂氏45度基準から55度の環境でも運行できるよう設計する計画だと明らかにした。これは猛暑による線路と電力設備の負荷増加などを考慮した措置である。
業界では、今回の猛暑のような気候変化が企業のコスト構造を変える新たな変数として定着すると見ている。猛暑が繰り返される場合、冷房設備の拡充や労働環境の改善、物流・インフラの強化などに向けた企業の投資負担も大きくなる見通しだ。