中国が台湾に対して武力行使に踏み切る場合、上陸戦よりも大規模なサイバー攻撃が第一の手段となる可能性が大きいという台湾の国防系シンクタンクの分析が出た。

10日、台湾国防部傘下の国防安全研究院(INDSR)は、8日、欧州14カ国の議会スタッフ訪問団と中国の対台湾脅威、防衛態勢、認知戦、サイバー安全戦略を議論したと明らかにした。研究院はこの場で、中国が台湾に武力行動を開始するなら、最初の段階で大規模サイバー攻撃により中核インフラを麻痺させる可能性が大きいと分析した。本格的に軍事力を投入する前に、政府機能と生活基盤から揺さぶることができるという意味である。

中国軍はウクライナ戦争以降、サイバー戦の人材とセキュリティ専門家を養成し、人工知能を活用した偽情報作戦も強化したと評価された。例えば、AIで指導者が演説する映像を偽造して流布し、真偽が確認されるまでに生じる情報の空白を作戦機会として活用できるというわけだ。研究院は、ソーシャルネットワーキングサービスを通じた情報操作が単に嘘を拡散するにとどまらず、社会内部の不安と不信を増幅させる形で機能すると指摘した。

2024年8月22日、中国人民解放軍海軍の病院船「ピース・アーク」号がケープタウンのクルーズターミナルに停泊した後、南アフリカ国防軍の将兵が中国国旗の前を通過している。/聯合ニュース

台湾の政府ネットワークは既に数回にわたり大規模サイバー攻撃にさらされた前歴がある。台湾の国家安全局は4月に議会へ提出した報告書で、今年第1四半期に政府サービス網で1億7328万余りの情報侵害行為が探知されたと明らかにした。同期間に台湾当局が探知した異常アカウントは1万3000余り、論争性情報は86万件余りに上った。国家安全局は、中国が情報収集と監視、資料窃取能力を拡大しようとする意図がある可能性があると評価した。

ただし研究院は、中国が戦争を強行して台湾の半導体ウエハー製造施設などを掌握したとしても、オランダと日本、米国を含む世界の半導体エコシステムとは連結を失うだろうと見通した。先端半導体は工場1カ所を確保しただけでは作れない製品だということだ。装置と素材、設計と技術支援が複数の国にまたがって噛み合っており、工場を占領することと生産網を統制することは全く別の問題だという分析である。

台湾はウクライナと異なりNATOのような集団安全保障体制の支援を期待しにくく、島という地理的条件のため、戦争が始まれば外部からの補給も容易ではない。ただし台湾海峡が天然の障壁として作用し、現在知られている中国軍の上陸装備と兵力は全面侵攻に十分ではないと研究院は評価した。台湾政府は避難施設を点検し、戦時のエネルギー輸送路を整備する一方で、サイバー人員の拡充とインフラ防護を中心に対応能力を高めている。研究院は、今後の台湾海峡の安全を左右する変数として、国際社会の支援、台湾の自助的な準備水準、中国軍の自信・意図・能力を挙げた。中国の脅威が台湾一国を越えて周辺地域全体を狙うという点から、他国との非公式協力も一層重要になると見た。

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