米国の中央銀行である連邦準備制度(Fed・FRB)内の一部委員がインフレのリスクを以前よりも深刻に認識していることが明らかになった。

ケビン・ウォーシュ米連邦準備制度理事会議長/ロイター=聯合

8日(現地時間)に公開された6月の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨によると、「一部(a few)」の出席者は中東での戦争に伴う供給ショックなどを踏まえ、政策金利の引き上げ可能性を検討する必要があるとの意見を示した。FOMC会合にはFRB理事7人と連邦準備銀行総裁12人が出席する。

議事要旨は「出席者は、会合間に入手した情報に基づき、物価安定に関する上方リスクは依然として高い一方、最大雇用の達成に関する下方リスクはやや緩和したとおおむね評価した」と明らかにした。

とりわけ最近の労働市場とエネルギー市場の供給ショックなどに言及し、「数人の出席者は、こうした状況を踏まえるとフェデラルファンド金利(政策金利)の目標レンジを引き上げる根拠があるとみなした」と説明した。

ただしインフレを懸念した一部の出席者を含め、すべての委員は政策金利を年3.50〜3.75%で据え置くことに全会一致で合意した。

出席者は中東の紛争とグローバルな関税をインフレを刺激する主要なリスク要因に挙げた。さらに「大多数(most)」の委員は、人工知能(AI)インフラへの強い需要が続くことで物価上昇圧力が持続する可能性があると評価した。

一方でケビン・ウォッシュ新FRB議長が初のFOMC会合から声明文の分量を従来の半分以下に減らし、フォワードガイダンス(先行き指針)を削除するなどコミュニケーション手法を変更したことについて、出席者はおおむね肯定的に評価したことが分かった。

6月会合後にFRBが発表した声明文は132語で、4月の声明(246語)の半分水準に縮小された。多数(a majority of)の出席者は声明文の簡素化が有効だと評価し、大半は今後の金利経路を示唆する文言を削除することに賛成したことが分かった。

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