ドナルド・トランプ米国政権が、米国最大の博物館・研究機関であるスミスソニアン協会(Smithsonian Institution)が米国史を政治的に歪曲しているとして強い批判に乗り出す一方、学界はトランプ大統領が特定の歴史観を強要していると反発した。

5日(現地時間)、米ワシントンD.C.のナショナル・モールで開かれた米建国250周年の独立記念日行事の翌日、市民がスミソニアン博物館の展示を観覧している。/聯合ニュース

ホワイトハウスは5日(現地時間)、『アメリカの物語を救う(Saving America's Story)』というタイトルの162ページに及ぶ報告書を公開し、スミスソニアン傘下の国立アメリカ歴史博物館(National Museum of American History)が「極端な政治的アクティビズム(extreme political activism)」を示しており、米国の遺産を消し去っていると主張した。

今回の報告書は、トランプ大統領が昨年3月にスミスソニアン博物館から「不適切なイデオロギー(improper ideology)」を除去するよう指示した大統領令に基づき作成される。

報告書は「博物館の指導部が米国史を国民全員が共有する遺産ではなく、市民を分断し意欲をくじくための政治的道具として見ている」とし、「国立アメリカ歴史博物館が語る米国の物語は、自由の勝利や国家の偉大さではなく、後悔と悲劇、羞恥に焦点が合っている」と批判した。

報告書は特に国立アメリカ歴史博物館長のアンシア・ハティグを攻撃した。報告書にはハティグ館長の名前が数十回登場し、博物館が進歩的歴史観を展示に反映していると伝えた。さらに、米国独立250周年を迎えながらも、米国の建国と独立革命、独立宣言、憲法制定などを総合的に照らす展示を用意していないとして「国家と歴史を記念することを拒否している」と主張した。

これに対しスミスソニアン側は「180年以上にわたり超党派かつ独立した研究を通じて米国民に奉仕してきており、今後もその原則を維持する」と反論した。さらに米国歴史学会側は、国立アメリカ歴史博物館が米国独立革命関連の遺物やジョージ・ワシントンのリーダーシップ、独立戦争を扱う展示を既に運営していると説明した。

ワシントン・ポスト(WP)によると、博物館は5月に『生命・自由・幸福を求めて(In Pursuit of Life, Liberty & Happiness)』特別展を開幕し、250点の遺物を展示している。展示にはトーマス・ジェファソンが独立宣言書の草案を作成する際に使用した机や、米国国家The Star-Spangled Bannerの誕生に着想を与えた1813年の星条旗などが含まれた。

歴史学界は報告書に強く反発している。米国歴史学会(OAH)のベス・イングリッシュ事務総長は「報告書の真の不満は、博物館が事実と異なる内容を展示しているからではなく、米国を十分に称揚していないという点にある」とし、「均衡を求めるかのように見えるが、結局は一つの歴史解釈だけを強要することだ」と批判した。

WPの文化担当コラムニスト、フィリップ・ケニコットも同日に公開したコラムで、報告書がスミスソニアンの政治的偏向を立証するどころか、むしろ多様な観点から米国史を照らそうとする博物館の役割を示したと評価した。ケニコットは、報告書が展示解説を一部だけ抜粋したり文脈を省略したまま米国史を否定的に描写していると批判しているとし、歴史的事実を一つの国家叙事に合わせようとする試みだと指摘した。

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