日本の死亡者数が政府の見通しより5年も早いペースで増え、医療体制はもとより火葬場など葬祭インフラにも非常事態が生じている。平均寿命が想定どおりには伸びず、死亡者の増加速度が政府の予測を上回ったとの分析が出ている。
4日(現地時間)日本経済新聞(日経)によると、日本の昨年の死亡者数は158万9489人だった。これは日本の国立社会保障・人口問題研究所(IPSS)が2023年に予測した数値より7万人以上多い規模である。
IPSSは当時、昨年の死亡者数を151万人と見込んでいた。だが実際の死亡者は159万人に迫り、研究所が示した最悪の予測値である161万人に近い水準を記録した。年間死亡者が158万人を上回る時点も2030年と予想していたが、昨年すでにこの水準に到達した。政府予想より約5年早まったことになる。
専門家は、平均寿命が想定どおりには伸びなかった点を死亡者増加の主要因に挙げる。政府の人口見通しは平均寿命が引き続き伸びるという前提に基づくが、実際の平均寿命は新型コロナ以降の回復が鈍かった。
日本男性の平均寿命は2020年まで9年連続で伸びたが、2021年と2022年には新型コロナのパンデミックの影響で低下した。2023年は小幅に反発したものの、2024年には再び増加が止まり、2020年の水準を下回った。女性の平均寿命も同様の流れを示した。
厚生労働省は、新型コロナの影響が予想より長引いたことで死亡率がパンデミック前の水準に容易には回復していないと説明した。ただし、これを長期的な変化と断定するのはまだ早いと付け加えた。
老衰による死亡が増えた点も影響を及ぼしたと分析される。とりわけパンデミック期間に受診を先延ばしにした一部患者の基礎疾患が悪化した可能性も指摘される。
死亡者が予想より速いペースで増え、医療と福祉システムの負担も増大している。医療・介護サービス需要が急増しているにもかかわらず、これを支える看護人材や法務サービスが不足しているとの指摘が出ている。
フジナミ・タクミ日本総合研究所研究員は「死亡に関連する社会インフラ需要が予想より早く増えている」と述べ、「医療サービスと高齢者ケア体制にも負担が大きくなり得る」と語った。
葬祭インフラも限界に達しつつある。東京都は、対策が講じられない場合、2035年ごろには既存の火葬場だけでは需要を賄うのが難しくなると見込んでいる。
日経は今回の事例が日本政府の人口推計方式の限界も露呈したと評価した。日本は5年ごとに国勢調査の結果を基に将来人口を推計するが、近年は死亡者だけでなく出生数も予測値を大きく外れている。
フジナミ研究員は「社会は5年の間でも大きく変わる」と述べ、「少なくとも国家レベルでは今より短い周期で人口見通しを補完する必要がある」と語った。